Jimmy Page - Rumble (2023)
ジミー・ペイジが公共の場で久々にプレイした、と話題になって見ればホントにギター弾いてたので驚いた。今じゃもうカネで動くこともないから本当に本人が好きで良い企画じゃなきゃプレイしないだろうし、それもそんなに機会はないだろうからこのニュースはちょいと驚いたネタだった。蓋を開けてみると「Rock and Roll Hall of Fame 2023」でどういう理由かは把握していないが、2005年には亡くなっていたリンク・レイの有名曲「Rumble」を2分強程度だけ、例のダブルネックの12弦側でひたすら弾いている。さすがにジミー・ペイジが子供の頃から大好きで聞いていた曲だから、どこもかしこもよくコピーしていて、音色もフレーズもちょいとモタつく単音フレーズもすべてジミー・ペイジらしい、つまりリンク・レイの影響が強かったとも見えるが、なるほどなぁ…と思う演奏シーンでとても感慨深く見させてもらった。多分足りないのは若気の至り的なやんちゃなロック的勢いだけだが、これはもうしょうがないので、このプレイで存分に余韻に浸るのみ。
ちなみにこの曲は、ジミー・ペイジがU2のエッジやホワイト・ストライプスのジャック・ホワイトと一緒に出ている「It Might Get Loud」と言う映画の中で、ジミー・ペイジが多分自分の家のオーディオルームでわざわざシングルレコードを探して流している曲だ。そこでもジミー・ペイジはノリノリでエアギターを弾いてくれているが、よほど印象に残った音だったのだろう、そんな少年ジミーの姿がこの演奏でようやく日の目を浴びたと言うか、それこそやりがいのある企画だっただろうし、久々に人前で弾いても良いと思えたアイディアだったのだろうと思う。実際弾いている時のジミー・ペイジの表情と来たらもう子供の頃そのままで、満足度は高かっただろうなぁと。
見ててふとバックのドラマーに見覚えがあると思ったらアントン・フィグだった…、実はアメリカのセッションドラマーとしては実に名高く数多くのセッションをこなしている人で、自分的にはジョー・ボナマッサのライブをひたすら見てて馴染んだ人だけど、来歴見ると凄くてね。70年代KISSの影武者ドラマーだったってのが一番インパクト強いとは思うけど、軽やかながらも的確なプレイで誰にもマッチするだろう本当に上手いドラムプレイな感じだが、ジミー・ペイジが今回アントン・フィグをチョイスしたのは圧倒的にリンク・レイ本人とジャムっていた事のあるドラマーだからという一言に尽きるだろう。ベーシストのティム・ギボンズはどういう経由かわからないけど、スタイル的なものかな、そういうの見るとプレイするってのは単純なものじゃなくてやはりちゃんと人選したり色々あるんだなぁと仕事だから当然ながらもシミジミと思ってしまう。
好きなロックをひたすら聴いて書いているだけながらも、聴くための出費も多くなりがちなコレクターの性は皆様もご承知の通り、少しでも応援していただければ大感謝です♪