The Kinks – Preservation Act 1 (1973)
久々にThe Kinksの「Preservation Act 1」の会話をしたのでふと思い出して聴き直していたけど、これがまぁ、やはり名盤名曲のオンパレードでして、改めてレイ・デイヴィスの才能とThe Kinksのこの頃の充実度に感動していた次第。曲ごとの概略はChatGPTに譲るとして、いつも言われていたRCA時代のマニアックなキンクス評も今じゃもう立派なキンクス評になっていて欲しいと思う次第。
ちなみにアルバムはThe KinksのオフィシャルYouTubeチャンネルで全て聴けるのでアマゾンリンクなど貼っててもしょうがないのだが、レコードやCDもあるウチに入手しておかないとね。そんなこと思いながらの名盤散策、当然この後は「Act 2」聴くのだが、それはまた・・・。
ChatGPT 4 says:
「Preservation Act 1」は、1973年にリリースされたThe Kinksのコンセプトアルバムで、バンドのリーダーであるレイ・デイヴィスの創造性と野心が凝縮された作品と評価され、The Kinksの初期の成功から続くロックオペラスタイルへの移行を示し、同じテーマを持つ続編「Preservation Act 2」と合わせて、社会批判や権力の腐敗をテーマにした壮大な物語を描いています。
物語は、架空の村が舞台であり、その村が「Preservation」という名の悪政によって支配され、村人たちが自由や個性を失っていくという内容で、当時のレイ・デイヴィスの強い風刺的な視点を反映しており、彼がイギリス社会に対して抱いていた不満や懸念が随所に表現されています。音楽的には、The Kinks特有のブリティッシュロックのスタイルに、音楽劇的な要素が加わっており、アルバム全体にユニークな質感を与えています。
1. "Morning Song"
アルバムは、静かでシンプルなインストゥルメンタル「Morning Song」で始まります。これが物語の導入部分で、アルバムの全体的なトーンをセットします。短いながらも、次に続く物語の壮大な幕開けを予感させる美しいピアノのフレーズが印象的です。
2. "Daylight"
「Daylight」は、レイ・デイヴィスの明るいメロディとウィットに富んだ歌詞が特徴の楽曲です。曲は、村の平和で理想的な生活を描写しており、のちに訪れる変化に対するコントラストを提供しています。軽快なリズムと心地よいコーラスは、リスナーを物語の中心へと引き込む役割を果たしています。
3. "Sweet Lady Genevieve"
このアルバムのハイライトの一つとされる「Sweet Lady Genevieve」は、デイヴィスのソングライティングの美しさが際立つ楽曲です。悲哀に満ちたラブソングで、主人公の感情が繊細に表現されています。シンプルなアコースティックギターの伴奏に、デイヴィスの感情豊かなヴォーカルが乗るこの曲は、ストーリーテリングの要として機能しています。
4. "There's a Change in the Weather"
「There's a Change in the Weather」は、アルバム全体に漂う不穏な空気を反映した曲です。社会が大きな変化を迎えようとしていることを予感させる歌詞で、曲のリズムとテンポも不安定な状態を表現しています。これは村の平穏が崩壊する前触れを象徴する曲であり、アルバムの展開をさらに深くします。
5. "Where Are They Now?"
この曲は、失われた過去の栄光を追うレイ・デイヴィスの懐古主義的な一面が色濃く出た楽曲です。1960年代のロックアイコンや理想主義者たちがどうなったのかを問う歌詞が特徴で、時代の変化や個人の喪失感を反映しています。デイヴィスの皮肉たっぷりの歌詞と、落ち着いたメロディがこの曲に深い哀愁を与えています。
6. "One of the Survivors"
「One of the Survivors」は、エネルギッシュでノスタルジックなロックナンバーです。キャッチーなギターフックが印象的で、歌詞は1960年代のサバイバーについて語っています。このキャラクターは、時代の変化に適応して生き残った人物であり、The Kinks自身の立ち位置を投影したものとも解釈されます。疾走感のあるリズムと、楽観的なエネルギーが全体を引き締めています。
7. "Cricket"
「Cricket」は、イギリスの伝統的なスポーツであるクリケットをテーマにした短い楽曲で、軽快でユーモラスなトーンが特徴です。この曲は、田舎の穏やかな生活を象徴し、政治的な混乱の中でも続く古き良き日常を表現しています。The Kinksの遊び心が垣間見える一曲で、ストーリーにちょっとした休息を与えています。
8. "Money & Corruption / I Am Your Man"
この2部構成の楽曲は、アルバムのテーマの中心となる部分です。「Money & Corruption」では、権力者の腐敗と金銭への執着が歌われ、ダークでシリアスなムードが漂います。続く「I Am Your Man」では、偽善的なリーダーが自らを救世主として売り込み、村人たちを操ろうとする姿が描かれます。この曲は、政治的なメッセージが強く込められており、レイ・デイヴィスの社会批判が最も明確に表現されています。
9. "Here Comes Flash"
「Here Comes Flash」は、物語の悪役であるFlashの登場を告げる曲で、テンポの速いロックンロールスタイルが特徴です。Flashは腐敗した政治家であり、村を支配しようと企んでいます。この曲は彼の登場シーンをドラマチックに演出し、ストーリーがクライマックスへと向かっていく緊張感を高めています。
10. "Sitting in the Midday Sun"
「Sitting in the Midday Sun」は、のどかでリラックスした曲調の楽曲で、物語の中の一時的な平穏を表しています。デイヴィスの優しい歌声とシンプルなアコースティックギターが心地よく、まるで嵐の前の静けさを象徴しているかのようです。物語の中では、登場人物たちが一瞬だけ現実の混乱を忘れ、太陽の下で休息を取るシーンとして描かれます。
11. "Demolition"
アルバムのラストを飾る「Demolition」は、クライマックスに相応しいダイナミックなナンバーです。Flashとその仲間たちが村を破壊し、混乱がピークに達する場面を描写しています。音楽的にも激しい展開を見せ、物語の終末を強烈に印象付けます。この曲は、次作「Preservation Act 2」へと続く不穏な結末を予感させ、アルバム全体を締めくくります。
**「Preservation Act 1」**は、The Kinksのロックオペラへの挑戦であり、社会や政治への鋭い視点が随所に散りばめられています。音楽的には、彼らの伝統的なロックスタイルに加え、さまざまな音楽的要素が組み合わさっており、アルバム全体が一つの壮大な物語として楽しめる作品です。