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70s UK Punk Rock

Billy Idol - Devil's Playground (2005)

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 ビリー・アイドルと言えばジェネレーションXでデビューした尖ったパンクバンドのボーカルでイマイチメジャーに成り切れなかった。80年代はイメージを変えてねじれた唇と革に包まれたスタイルで突出したロッカーで君臨。ヒット作「Mony Mony」で彼のライブの姿をテレビで見た時の姿が印象的。一番売れていた時期だったけど、ギタリストにスティーヴ・スティーヴンスを配置して、ルックス的にも格好良かった。ビリー・アイドルは基本的にパンクで売ってるので、上手いヘビメタ系ギタリストが脇にいようが、ヘヴィーなリフでヘヴィメタ風な曲になろうが、パンクに聞こえてしまう。80年代のベストアルバムも聴いてたけど、ポップな音作り。彼の持ち前の良さの半分も出せてないと気付いた。これでファンが付いた80年代は凄い。

 昨年リリースされた新作「Devil's Playground」は相棒スティーヴ・スティーヴンスを呼び戻して気合いの入ったストレートにカッコ良い一枚。パワーはあるしエッジは立った音してるのでラウド感が凄い。やってる曲やリフや曲の骨格は80年代のままなので、今の時代にはない音楽で新鮮。カッコ良いし聴きやすい。最近あまりハマる音楽がないので古いのばかり聴くけど、新しくないけど新しく一気にロック全開モード。

Generation X - Generation X (1978)

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 立ち振る舞いやインパクト、そして攻撃的な姿勢はパンクスと見られがちだが、後にスターとなるビリー・アイドルが最初にシーンに登場したのはジェネレーションXだった。

 1978年にアルバム「Generation X」でデビュー。英国でパンクは既に下火で誰も見向きしなかった頃でこのバンドの人気にも反映されていた。だからマニアックなバンドの印象があって、メジャーなパンクバンドには入ってこない。キャッチーでマイルドなThe Whoをモチーフにしたサウンドが詰め込まれていて、これでパンクかと。カッコ良いし悪くないし、逆に凄く新鮮でポップでこの格好のギャップが面白い。ただ、あまりにも一辺倒な楽曲しかなかったバンド。

 ファーストアルバム「Generation X」は有名曲「Kiss Me Deadly」が収録された最高傑作。「Ready Steady Go」も可愛くて面白いが尖ってない。でもカッコ良い。セカンドの「Valley of the Dolls」はかなり失速してファーストに軍配が上がるけど、バックのメンバーの問題か、トニージェイムズとビリー・アイドルだけで持ってた。バンドは三枚のアルバムをリリース後解体、ビリー・アイドルはソロ活動で大成功を手にして、トニー・ジェイムズはジグジグスパトニックで成功。今はミック・ジョーンズとやってるけど。

 英国パンクも深みまで落ちる前にシーンが下火になったのでB級バンドが出てくるまでもなかった。その中でジェネレーションXはパンクの美味しいところを知っていたバンドでセンスは良い。80年代中頃にジェネレーションXの名前を知った時は全てが廃盤で見つからなかった。ようやく見つけたのがセカンド「Valley of the Dolls」だった懐かしい思い出。

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