The Stranglers
The Stranglers - Rattus Norvegicus (1977)
The Stranglers最初のアルバム「Rattus Norvegicus」。1977年リリースで、アルバムジャケットの下には「IV」と書かれているから4枚目とも思ったが、バンド結成から4年の意味と。パンク以前からのバンドとの主張にも捉えられるけど、当時から意識していたかどうか。いずれにせよ主義主張をハッキリする事自体がパンクで「Punk is Attitude」とは言ったものだ。予備知識はともかく、ライブラリから取り出してレコードをターンテーブルに載せて音が鳴るまでのワクワク感が堪らない。久々にそんな感触を持ってアルバムに取り組めたのが嬉しい。
The Stranglersの「Rattus Norvegicus」に出会ったのは随分昔だ。パンクバンドのひとつとして聴いたけどピンと来なくて分からなかった。The Clashの方がパンクと分かりやすかった。ニューウェイブは苦手だったから鍵盤メインのバンドは後回しだし、The Stranglersをきちんと聴けたのはもっと後の話になる。アルバム全部は今でも聴けてない。名作群は早いウチに制覇したけど、何度も繰り返しではない。久々にワクワクしながら流せれば、期待を裏切らない素晴らしく骨太な男臭い音、そして柔らかめな不思議なサウンドに直面。楽器一つでこれだけ主張出来るのかと思うくらいの音がジャン・ジャック・バーネルのベース。ここまで完璧に男臭さを出したベーシストもいない。人生最初にロックに目覚めた音がThe Stranglersだったら自分は絶対ベース弾きになっていたと思う。鍵盤の多彩さや器用なギターもあるけど、何よりもジャン・ジャック・バーネルのベースに痺れる。そしてヒュー・コーンウェルの吐き捨てるようなボーカルもThe Stranglersを決定付けている要素だけど、こんなにカッコ良いのかと感激。
妖しげなアルバムジャケットにノルウェーのドブネズミと付けられたアルバムタイトルに「IV」の文字。ジャン・ジャック・バーネルの三島由紀夫好きの世界観がここにも現れ出ている。バンドの首謀者ではないけど結果的にジャン・ジャック・バーネルがThe Stranglersと出ている。そして以降名盤が立て続けに発表され、この硬派さがパンクとすり替えられていくが、ロックだ。
好きなロックをひたすら聴いて書いているだけながらも、聴くための出費も多くなりがちなコレクターの性は皆様もご承知の通り、少しでも応援していただければ大感謝です♪