2010年代の洋楽ベストアルバム100を聞く ~6.Arcade Fire『The Suburbs』~
アーケードファイアは知っている。知っているというか、このアルバム10年前に聴いていた。この10年間の洋楽をほとんど聴いて来なかったので、それを復習しようという企画なのだが、2010年はまだギリギリ洋楽を聴いていた時期で、このアルバムは結構聴いていた。
10年後に改めて聴いてみて思うのは、こんなにポップだったっけ?ということ。いや、もともとポップはポップだったんだけど、いわゆるインディロック臭さがあまり感じられないなということ。私の中でのアーケードファイアの位置づけは、R.E.M.とか、ピクシーズとか、いわゆるCMJアーティストの系譜で、どこかメインストリームのロックとは違うテースト(これがインディロック臭さ)を持つアーティストという位置づけだったのに、なんか違うぞという感じ。
試しに『Funeral』(2004年)も聴いてみた。うん、これこれ、これは結構インディロック臭する。ガレージロックぽい感じが、いかにもCMJ や、ピッチフォークなんかで絶賛されそうな感じ。『Everything Now』(2017年)も聴いてみた。いきなりキャッチーな表題曲で始まり、全編通じてインディーロック臭が薄いと感じた。なかには、ダンスミュージック的なアプローチもあり、なんか違うなという感じ。キャッチーで聴きやすいんだけど、これなら、アーケードファイアでなくてもいいんじゃないと正直思ってしまった。
こうしてみると、本作は、インディロックの雄から、メジャープレイヤーへの過渡期にあたり、インディっぽさとメジャー感はがちょうどいい具合にブレンドされていて、幅広いリスナーに支持されたんだろうなというのが納得できる。再びヘビーローテーションしてしまいそうな予感がしている。
インディーロック度 ★★★
メジャーロック度 ★★
総合評価 ★★★★
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