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2010年代の洋楽ベストアルバム100を聞く ~7.Vampire Weekend『Modern Vampires Of The City』~
ヴァンパイア・ウィークエンドといえば『A-Punk』のPVで、太鼓たたいてるお兄ちゃんたちというイメージ。いわゆる、ロック ミーツ カリビアンミュージックという感じの音楽。 当アルバムもやはり、その延長線上にある、予想通りの音。悪くはないんだけど、そうインパクトもない。前作『Contra』、デビュー作『Vampire Weekend』と比べて、本作が出色の出来かと言われれば、そうでもない。 なんか、ネガティブになってしまったが、基本的には好きなバンドである。でも、全2作が
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2010年代の洋楽ベストアルバム100を聞く ~5.Kendrick Lamar『To Pimp A Butterfly』~
正直、またきついの来たなという第一印象。『ヒップホップの新王者』と呼ばれているそうだが、私には全然その良さがわからない。ヒップホップにソウル、ファンク、ジャズの要素も取り入れた、所謂、ブラックミュージック(人種で音楽のジャンルを括るのは嫌いだが、ここでは敢えてこの言葉を使う。)のデパートのような音楽だなとは思う。 だけど、なんか心に響くものがない。同じヒップホップでもカニエウェストは、まだすんなりと聞くことができたが、こっちはただ退屈に聞こえてしまう。 例によって5回は、
2010年代の洋楽ベストアルバム100を聞く ~4.Billie Eilish『When We All Fall Asleep Where Do We Go?』~
さて、ビリーアイリッシュである。予告編でもふれたように、この連載を始めようと思ったきっかけを作ったアーティストだ。 映画のエンドロールで、初めて『Bad Guy』を聞いた時、SoundHoundで曲名を調べてみたら、ビリーアイリッシュとありびっくりした。最近の洋楽に疎い私にさえその名前は聞こえて来ていた。「世界中のティーンから絶大な支持を集めるポップスター」として。ところが曲自体は聞いたことがなかったので、どんな曲うたう人だろうと思っていたら、これである。衝撃を受けた。ティ
2010年代の洋楽ベストアルバム100を聞く ~3.Kanye West『My Beautiful Dark Twisted Fantasy』~
2009年のMTBアワードか何かの授賞式で、カニエウェストがテイラースウィフトのマイクを奪って「ビヨンセこそこの賞に相応しい。テイラーなんか引っ込んでろ。」(実際はそこまでは言ってない。)みたいなことを言ってから、カニエウェストが嫌いだった。 で、その翌年にでたこのアルバムは聴いてない。ちょうどはやりの洋楽についていくのを諦めかけたころだったのと、もともとヒップホップ系の音楽が主戦場でなかったからである。 で、このアルバム。先入観なしに聴いてみた。「カニエってこんなにポッ
2010年代の洋楽ベストアルバム100を聞く ~1.Daft Punk『Random Access Memories』~
ダフトパンクはもちろん知っている。それほど聴いてきたわけではなかったが、さすがに『One More Time』は知っている。ペットショップボーイズよりはもう少しクラブサウンドよりのテクノポップデュオというのが、当時の私の認識である。 で、本作である。 一聴して思ったのは、『むっちゃ普通やん』である(いい意味で)。もともと非常にキャッチーなエレクトロサウンドのユニットだとは思っていたが、それでもどこか尖がっている部分があって、テクノ少年やクラブミュージック好きのための音楽とい