出会い今から20年前の話。 彼女は身動きの取れない状態で保護された。知人宅の農機具倉庫に仕掛けられたネズミ捕りの鳥もちに掛かっていたという。罠に掛かり相当暴れたのだろう。頭頂部と背中の一部を除いて全身の毛という毛にそれが絡み付いていて、身動ぎも出来ない状態だった。かろうじて腹部が規則的に動いていて、呼吸のみが確認出来た。 『とにかく(鳥もちの台座から)引き剥がさなければ』そう思ったが、僕はその術を知らなかった。とりあえずお世話になっている獣医師に電話で相談。すると小麦粉と植物
出会い 今から21年前の話。 彼は酷い状態で僕の元にやって来た。言葉は悪いがズタボロ。左前脚から出血があって痛そうに引き摺っていたし、尻尾の先は毟り取ったかのように欠損していた。おまけに目は大量の目ヤニで塞がっていて、その身体は骨が浮き出るほどに痩せていた。聞けば隣家の庭で放し飼いにされているゴールデンレトリバー系の犬に襲われ、命からがら知人宅の庭に逃れて来たんだと。あまりにもその犬が吠えるので窓の外を覗いてみると、ちょうど逃げ込んでくるところだったそうだ。 戸惑い この時
天に初めて会った日のことは、今でも鮮明に覚えています。2018年10月17日。この辺りに暮らす子たちと一緒に歩く姿を遠目に見掛けたのが最初でした。『あの黒猫はどこの子だろう?』と、暫くながめていると...目が合うなり突然駆け寄って来て、スニーカーに戯れついてからのヘソ天(笑)『初対面なのになんだこの子はw』と驚かされたのでした。こんな稀有な出来事があった日のことを、忘れるはずがありません。 その後名付けることとなる『天』てんという名は、この時のヘソ天から来ています(笑)