J3リーグ第21節 松本山雅FCvsFC大阪
梅雨の晴れ間…という名の猛暑が一段落、漸く梅雨らしい天気となりましたね。
バスケ観戦を始める前はサッカー観戦にも頻繁に脚を運んでいたのですが、近年の異常な暑さやゲリラ豪雨などでここ数年はめっきり現地でサッカーを観る機会が減ってしまいました。
しかし今節は3連休で翌日休めること、天候も雨予報で気温も控え目なこと、メインS席が破格な価格でリセール&有料駐車場も残っていたことで条件が整ったので久しぶりに現地観戦することに。
場所は長野県松本市、サンプロアルウィン。(正式名称は松本平広域公園総合球技場)
J3リーグ、松本山雅FCvsFC大阪の一戦です。
降りしきる雨の中、国道19号線を北上してアルウィンに向かいます。
木曽路を抜け、塩尻に入る頃には小雨になりアルウィンに着く頃には止んでおりました…日頃の行いの良さですかねえ?←
屋根がメインの後方にしかないのと駅からのアクセスが良くないことを除けば素晴らしいスタジアムだと思います。
キャパシティもJ1基準なので多客にも対応出来ますしね。
頻繁にサッカー観戦をしていた頃はゴール裏でチャント(応援歌)を歌って飛び跳ねていましたが、コロナ禍以降は専らメインかバクスタでドッシリと観戦するようになりました。
山雅を応援するようになったのはコロナ禍以降なのでアルウィンのゴール裏で応援した回数は実はアウェイ側のが多かったりします←
(元岐阜サポ→いまは名古屋と松本のファン…サポーターと呼べるほど現地行けないので)
あの頃は若かったなあ…😅
取り敢えずザックリと試合を振り返ります⚽
#試合全体雑感
直近5試合は2勝1分2敗と波に乗り切れていない松本山雅。
前節はアウェイでヴァンラーレ八戸にウノゼロで撃破され、昇格争いに喰い込む為に連敗は阻止したいところ。
対するFC大阪は直近5試合を3勝1分1敗、前節は上位のカターレ富山とスコアレスドロー。
堅実に勝点を積み上げてきており、ここもアウェイでの勝利を目指してくるでしょう。
コイントスで陣地が入れ替わり、山雅は北から南に攻める形になり、山雅ボールでキックオフ。
前半2分、ロングスローから浅川が押し込み早くも先制…となりかけたのですが副審がオフサイドフラッグ。
幻のゴールになってしまいます。
それでも矢印が前を向き続ける山雅。
ゴールこそ奪えませんが、スリートップと2列目を中心に高い位置からプレスをかけボールを奪取、ワンボランチの米原や両サイドバックも攻撃に顔を出し攻守のバランスは良さそう。
立ち上がりのポゼッションはほぼ互角。
前がかり気味な山雅、カウンター狙いの大阪。
対照的な戦術を採用、鉾盾対決ですね。
前半24分、山本(龍)のクロスから樋口が放ったグラウンダーのシュートを浅川が触ってコースを変え、ボールはゴール左隅へ…今度こそ山雅先制!
先制後というのは得てしてフワッと入り失点しやすい上にミスをすると浮足立ちやすい若いチームなので思わず「集中!ここ大事やぞ!」と声援を飛ばしてしまいます🙌
失点後ということでやや前がかりにきたFC大阪、この日先発の島田がペナルティエリアからシュート…枠外に飛んで事なきを得るものの心臓に悪い()
ピンチを耐えた山雅は前半34分、大内のロングフィードを安永が繋いで浅川が抜け出し。
相手GKの動きをしっかり読み切って流し込み…待望の追加点!
浅川はこれで今季得点を二桁に乗せ、得点王争いでも上位に浮上。
1点目も2点目も実にストライカーらしい動きで往年の高崎寛之を思い出しますね。
2点目以降も得点こそ奪えないものの菊井や安永がシュートを放つなど良い流れで前半終了。
前節を考えたら望外に良い展開…とも言えますが、昇格を至上命題とするのであれば毎試合このくらいのエナジーは必要です。
大阪は苦しい立ち上がりでしたがこのまま引き下がるチームとも思えず、山雅としては後半をどう闘うか…少なくとも「2点を守ろう」などと思うならやられるだろうな、とは思いました。
大阪は後半開始前に3枚替え。
前半で少し傷んでいたFW・島田を下げて本来はスターターである古川を投入してフレッシュな前線にして反転攻勢狙い。
後半は立ち上がりから大坂ペース、山雅は我慢の時間帯に。
後半9分にはショートコーナーから変化をつけて上がったクロスに西村が反応しヘッドで押し込むも、ここは大内がファインセーブ。
大内は若いのに落ち着きがあるし、タッパもあって良いGKになりつつありますね。
村山やビクトルなどの実力者の先輩たちからポジションを奪い取っただけのことはあります。
後半23分、全力でハイプレスに走っていた安藤が脚を攣り滝に交代。
これで流れが山雅寄りに変わったか、米原・安永・滝・菊井と続け様にシュートを放つもゴールを割るには至らず。
後半37分には中盤で縦横無尽に走った安永、4バックの中心で身体を張り続けた野々村を下げて佐相と常田を投入。
特に野々村は何回も脚を攣りながらも懸命にプレーしており、この試合にかける意気込みを感じました。
更に後半43分には攻撃の中心として頑張ったキャプテン菊井を下げてルーキー前田を投入。
疲労度の大きいメンバーを下げてクロージングへ。
大阪は最後まで抵抗を試みるものの、大内を中心とした山雅守備陣がシャットアウト。
山雅も最後まで追加点を狙うも3点目は奪えず。
2-0で松本山雅がクリーンシートで勝利!
霜田監督の志向する攻撃的なサッカーを展開しつつ、守備も泥臭くやるという良かった頃のこのチームの「らしさ」の片鱗を見せての勝利。
ホームでは1ヶ月ぶりの勝利ということでサポーターの溜飲を下げることに。
対するFC大阪は好調だった6月からやや調子を落とし、2戦連続で勝利できず。
次節は首位・大宮との対戦を控えるだけに不安の残る結果となりました。
シーズン中盤ということで戦術的にも熟成してきているチーム同士の対戦、なかなか見応えがありました。
これを継続していきましょう!
#個人雑感
大内 6.5
安定したセービング、声も良く出ていた
樋口 6.5
運動量が素晴らしい、得点シーンにも絡む
野々村 7.0🔥
懸命なハードワーク、山雅「らしさ」の継承者かも?
宮部 6.0
無難だったが、時折軽いプレーが有り要改善
山本(龍) 6.5
1点目の起点に、また一試合よく走り切った
米原 6.5
攻守のスイッチとして役目果たす、良いパスが何本もあった
山本(康) 6.5
バランサーとして周りをよく見ていた、ベテランとしてピッチ上をまとめた
安永 6.5
粘り強く攻撃参加し2点目をアシスト、ロングスローも武器
菊井 7.0
荒い相手にもカッカせず大人の姿、攻撃を中心として牽引
安藤 6.5
全力疾走でハイプレス、相手の嫌がることを出来る選手
浅川 7.5👑
点取り屋の仕事、守備でも1番前から彼がプレッシャーをかけ続けた👏
滝 6.5
途中投入の意味を理解しハードに戦った
常田、佐相、前田 ー(短時間につき評価無し)
霜田 6.5
このクオリティを維持していけるようにチームを率いてください
大阪MIP
永井 6.5
彼がいなければもっと失点していてもおかしくなかった…ナイスキーパー!
スコアは差がつきましたが両チーム共に見どころが多く、とても面白い試合でしたね。
#その他雑感
試合前に近隣の商業施設で買い物をしていたのですが、サポーターのユニフォーム姿を見た一般客が「今日サッカーあるの???」と発言しているのを耳にしてライトな層への訴求力の低下を感じました。
J3にいるということはそれだけ周りの関心が低下するということであり、ファン離れにも繋がります。
実際、J1やJ2にいた頃よりかなり観客数が落ちているのも事実です。
雨予報とはいえ5千人台の観客数は寂しい限りです。
チームとしての価値の低下は深刻であり、一刻も早くJ2へ、そして遠くない日にJ1へ戻る為にチーム・クラブが一丸となり死ぬ気でやらねばなりませんね。(そしてそれを目指さねばならないクラブだと思います。)
それでも老若男女がこのチームを応援する為にスタジアムに駆け付け、ああだこうだ言いながらもしっかり応援するという文化は松本の文化として誇るべきだと思います。
昨日も横のお姉さんは良いプレーにウンウンと頷きながらじっくり観戦、反対横のお兄さんは仲間と戦術論をしながらワイワイ観戦、後ろの年配のグループは「それ行け!」「跳ね返せ!」「頑張れ!」など前向きな声出し観戦…サッカーが文化として根付いている街だと行く度に実感します。
SNSなどでは負けた試合を中心に罵詈雑言とも言うべきほどボロクソにチームをこき下ろす人たちがそれなりにいますが、少なくとも昨日の現地(私の周り)には皆無でした。
サッカーは個人の憂さ晴らしの為に観るものではありませんし、言い方は悪いですが我々ファン・サポーターにとっては所詮趣味なのです。
楽しんでやらにゃあ損ですよ?…ネガティブなことを言いたいのはグッと堪えましょうね。(なとど言ってもネガってる層には届かないだろうな😵)
試合とは関係のないところですが、相変わらずの試合後出庫渋滞は気にはなりました。
悪天候で観客数が少なかったので比較的早く脱出できましたが、有料駐車場内の合流地点などにも人員を配置しないと流れが非常に悪くなります。
市街地からのアクセスが良いスタジアムではないので、駐車場やシャトルバスについては逐次改善を図ってもらいたいところ。
スタジアムグルメは相変わらず美味しかったです。
以前よりも出店数が少なくなりつつある感じがしますが、クオリティは相変わらず良いです。
スタグルを楽しみにサッカー観戦へ来られる方も一定数いると思いますので、頑張ってくださってる出店業者の皆様に感謝申し上げます🙇
今季最後の対戦ということでFC大阪ゴール裏から「松本山雅」コール、これを受けて松本山雅ゴール裏からも「FC大阪」コール。
サッカーでエール交換はあまり見ない光景なのですが、これは素敵な出来事でした。
いつの日かこのカードがもっと上のカテゴリーで開催できるように、松本も大阪も頑張ってやりましょう💪
FC大阪の皆様、ありがとうございました!
最後に…脚を攣ろうが必死に泥臭くやり切った選手たちから、ここ最近失われていたような「松本山雅らしさ」を感じました。
我武者羅にやること、下を向かず前向きに闘うこと、勝ちに拘ること…これを続けていければ自ずと上のポジションに上がっていけるのではないかと思います。
選手たちには本当に頑張ってもらいたいです。
秋にシーズンが終わる時、山雅のみんなが報われるようであって欲しいと心から思います。
チャレンジングスピリットを忘れないでくださいね📣
#次回観戦に向けて
松本ではありませんが、長野県中心地区で幼少期を過ごした私にとって松本山雅は故郷のチームです。
毎試合のように熱心にスタジアムへ脚を運んでいるサポーターの方達とはベクトルが少し違うかもですが、このチームに頑張ってもらいたいと思う気持ちは変わらないと思っています。
以前は敵チームとして眺めていたこのチームを好きになれたのはサポーターのみなさんのあたたかさやチームの直向きさがあったからです。
そんな人たちのこのチームへの気持ちが報われるシーズンであって欲しいです。
松本山雅がいるべき場所へ戻れるように微力ながら今後も応援していきたいと思います。
次回現地は現時点で未定ですが、今季のうちにもう1回は行きたいですね…取り敢えず一言、楽しかったよ、ナイスゲーム!
We are GANS!
We are PTARMIGANS!
それではまた次回noteで。アディオス👍