「曲から記事」作品紹介 ヒスイさん
「曲から記事」応募作品のご紹介です。
今回はヒスイさんが曲②をもとに応募してくださいました「ママが朝ご飯を作らない、には訳がある」。
川ノ森千都子さんの記事にインスパイアされて書かれたフィクションとのことです。
ふとした会話から、自分の母親が他の家庭の母親とは異なるライフスタイルであることに気が付いた主人公。朝は遅くまで寝ていて子供が学校に行く時間になってようやく起きてくるというファンキーなお母さんのようです。
ところが、この作品は単に母のファンキーさを綴っただけのものではなく、後半ではもう一歩踏み込んで、なぜそんな生活スタイルになったのか、そうなるに至った背景を語っています。
そこから浮かび上がってくるのは母親の優しさであり愛情であり、こころあたたまる優しいストーリーでした。
ここで、一つ疑問。
なぜこんな優しいストーリーを、ハードロック調の曲②から思いついたのか??
その背景についてヒスイさんによると
ちょうどね、こんな曲の母親なのですよ(笑)。
とのこと。
ファンキーというよりロックな母ちゃんだったっっっ … … !!
たしかに、朝の時間という一つの単位で区切って考えると、朝は忙しいのが常ですね。一人暮らしですらごはんの用意やら着替えやら慌ただしいというのだから、家庭を支える立場である親の忙しさは推して知るべしというものでしょう。
ただ、仮に朝寝坊なお母さんであっても家庭を支える立場という点で考えるならば、そりゃ朝どころか常に忙しいわけで、そんな風に考えると、曲②のスリリングなリフとマッチするストーリーのようにも思いました。
僕がそう考えるに至ったのは、ヒスイさんの記事冒頭で引用されている墨字書家・五輪 さんの一節。
「生きているということ。それは誰かの元へ灯りを届けること。誰かの灯りを見つけてそこに進むこと。届いた灯りを受けて立ち続けること」
誰かの元へ届ける灯りそのものはあたたかい存在なのだけれど、それを届け続けるというのは大変なことで、苦しいこともときにはあるのでしょう。それが「生きているということ」なのだと解釈すると、ハードな曲調もどこかあたたかく感じられてきます。
曲を書いたときはそんなことちっとも考えていませんでしたが。笑
ヒスイさん、そして川ノ森さん、五輪 さん。素晴らしい作品をありがとうございました!
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