「記事からフェス」応募作品 大橋ちよさん「Autumnal Equinox」
「記事からフェス」応募作品のご紹介です。
今回は大橋ちよさんご応募の「Autumnal Equinox」!
爽やかに秋を感じるタイトルがまずもって素敵ですね!
気になる曲調はどのようなものなのでしょう。
さっそく聴いてみましょう!
アコースティックなイントロにシンプルなメロディが乗り、実に秋らしいです。
椎の実 無花果 楓 銀杏
燃ゆる 木々の道 開いた掌の上
という歌詞とも呼応して、自然の香りを感じるようなイントロですね。
このままアコースティックな雰囲気でまとまるのかな~、、、と、思いきや!
0:40 あたりから電子音が鳴りだすことによって世界観が少しずつ変化していきます。曲がシンプルであるだけに、電子音によって程よい緊張と不安感が生まれ、リスナーも思わずこの先の展開に期待を持ってしまうような構造がカッコイイです。
ここで抱いた期待は2:10あたりからのリズムセクションできちんと伏線が回収される感じ。大地の息遣いを思わせるような躍動的なリズムにより、再び曲頭で抱いた「自然」のイメージに回帰する感じです。
さらにこのセクションから重なってくるボーカルが何層にもこだまして、サイケデリックな雰囲気が心地よい!まるでトランス状態みたいな気分になってきます。
3:22あたりからメインテーマに戻ってそのままfin…かと思いきや、4:03あたりで再び電子音が登場し、最後まで飽きさせることなく、曲の世界観を保っています。
個人的に面白いと思ったのが、電子音を重ねたサイケデリックな曲調に対して乗っかってくる歌詞がきわめてオーガニックであること。
電子音に乗せて自然を歌うことによって、より自然の自然らしさが強調されているような、そんな印象を受けました。
制作の背景について、大橋さんは次のように仰っていました。
信じられないことに、ライブがほぼない時代が来てしまいました。
こうなる前は、わりと山の中で演奏する機会が多く、私は森や空に向かって歌っていた。
この曲には、そんな情景とその他諸々を盛り込んでみました。
と。
このコメントを踏まえて曲を聴きなおすと、また違った味わいを見せるのでぜひ聴いてみてください。
森や空に向かって歌っている様子を思い浮かべながら聴くと、電子音が星の瞬きや風の音に思えてきて、新たな世界観を感じることができます。
ギタリストとしても実に想像を掻き立てられる楽曲でした。自分がもしギターでセッションするとしたら、メロディ的なアプローチよりもエフェクターをたくさん使ってキュルリリーンとかシュシュシュワーンみたいな音を入れたくなっちゃいます。どんな音触があうかを想像するだけでも楽しくてにやにやしちゃいましたよ。笑
クリエイティヴにあふれる楽曲のご応募、ありがとうございました!!
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