ソフトウェア開発201の鉄則 原理128:管理:適切な解決策を用いよ

要旨

* 技術の問題には、技術的な解決策が必要
* 管理の問題には、管理的な解決策が必要
* 政治の問題には、政治的な解決策が必要
* 問題に対して、適切な解決策を施そう。マッチしない解決策では決して解決しない

解説

何か問題が起きたら、解決しようとする前に、問題を的確に捉えた上で、正しい、あるべき解決策は何か、をまず明確にするようにするといい。

仮に、それが非現実的でも、いい。まずは、「あるべき姿」を明確にしよう。

で、次に、現実その正しい解決策が取り得るか、を検討しよう。いくら解決策が正しくとも、それが実行できるとは、限らない。

例えば。

どうやっても納期に間に合いそうにない、成果が達成できない、ということがわかったとしよう。まず、その原因を落ち着いて考える。

で、それが、例えば、優秀な技術者が辞職してしまって進むべきものが進まなくなっているから、と判明したとしよう。

正しい解決策は、「同等もしくは近いスキルを持つ開発者を雇う」だろう。つまり、管理の問題で、管理的な解決策。

ここで、残った今の開発者が、技術や、一生懸命さカバーしようとしたりは、していないだろうか。

これが、「管理の問題を技術で解決しようとしている」という、ミスマッチ。

ただ、実際には、優秀な技術者であればあるほど、代わりを見つけるのは難儀する。なので、「これは管理の問題で、管理の解決策を取るべきだ」とわかった上で、否応なしに技術や開発時間でカバーしなくてはならない現実は、あるかもしれない。

解決策がどうあるべきか、を導き出す前に、管理者のせいにしたり、開発者に頑張りを期待するようなことは、あってはならない、ということ。

ちなみに。

ソフトウェア開発では、「最大の問題は技術的なものではない」という名言?がある。大きな問題は、大抵は管理の問題で、かつ管理的な施策が有効である場合が多い。




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