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ChatGPTが新モデルOpenAI o1 previewを発表

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NO AI(人間が書きました✍️)

AI系ポッドキャスト(耳で学ぶAI)運営の矢野哲平(@robothink_jp)です。この記事ではOpenAIが新しく発表したo1について解説します。

新モデル、o1を発表

日本時間の9月13日早朝、OpenAIから新しいモデルが発表されました。少し前から「ChatGPTの調子悪くない?」と言われていました。以前もモデルアップデート前に「ChatGPTの性能が落ちた」という話しがあったのでモデルのアップデート直前には性能が落ちる、という話しは1つの目安になるかもしれませんね。
さて、本題。新しく発表されたo1(正確にはo1-preview)の特徴は以下です
- 博士課程の学生と同等のパフォーマンス(物理、化学、生物など)
- 数学とコーディングのタスクにも優れる
- 特化型であり全てのタスクでGPT-4oを上回るわけではない

これまでのモデルより優れたパフォーマンスを誇るo1ですがポイントは全てのタスクでGPT-4oを上回るわけではないということです。推論などの特定領域で真価を発揮するモデルのようです。

以下、OpenAI公式の文言を引用:

"o1モデルは推論において重要な進歩を提供しますが、すべてのユースケースにおいてGPT-4oを置き換えることを意図しているわけではありません。"

https://platform.openai.com/docs/guides/reasoning?reasoning-prompt-examples=coding-planning

ちなみに同日の発表でコーディングに特化した軽量モデルのo1-miniも発表されました。

GPT-o1の使い方

使い方はいたってシンプルでモデルの切り替えを行うだけです。

ただし、いくつかの注意点があります。
 - 有料ユーザーのみ利用可能
- APIは一部ユーザーのみ(Tier5)
- o1の週のレート制限は30メッセージ - o1-miniは50メッセージ

無料ユーザーは現時点では使えない点にご注意ください。ただし、OpenAIの説明では無料ユーザーにもo1-miniを提供予定とのことです。

ChatGPT上では使えませんがGMOが運営する天秤AIでは無料で利用できます。

プロンプトの書き方に注意

o1のプロンプトの書き方について公式から説明がありましたが興味深いです。

"o1モデルは、わかりやすいプロンプトで最高のパフォーマンスを発揮します。 プロンプトエンジニアリングのテクニックの中には、few shotや「ステップバイステップで考える」ように指示するようなものがあるが、これはパフォーマンスを向上させないばかりか、時には妨げになることもある。"

つまり、従来良しとされていたプロンプトテクニックは使わない方がよいと公式が発言しています。ただし、これはo1の文脈であってGPT-4系の話しではないことに注意。
とはいえ、具体的な手法を指して「使わなくていいよ」と公式が発言したのは記憶する限り初めてだと思います。
今後はモデルのアップデートに合わせてプロンプトの書き方もアップデートする必要が出てくるかもしれません。

以下、公式が説明しているo1におけるプロンプトガイドです。


プロンプトはシンプルで直接的なものにする:
このモデルは、広範囲なガイダンスを必要とせず、簡潔で明確な指示を理解し、それに答えることに優れています。

思考の連鎖を促すプロンプトは避ける:
これらのモデルは内部で推論を行うので、「ステップバイステップで考えなさい」とか「推論を説明しなさい」というプロンプトは不要です。

明確にするために区切り記号を使用する:
入力の明確な部分を明確に示すために、三重引用符、XMLタグ、またはセクションタイトルのような区切り記号を使用し、モデルが異なるセクションを適切に解釈できるようにします。

検索支援生成(RAG)で追加のコンテキストを制限する:
追加のコンテキストやドキュメントを提供するときは、最も関連性の高い情報だけを含めるようにして、モデルの応答が複雑になりすぎないようにします。

https://platform.openai.com/docs/guides/reasoning?reasoning-prompt-examples=coding-plann

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