孤独の星
知的生命など存在しない惑星が、どこかにある。宇宙は想像を超える広さのはず。まだ知り得ないというだけで、どこか遠いところに静かな静かな惑星だってあるはずだ。
「どこかにきっと……」
「あるわけないよ。どこに行っても人でいっぱいよ」
「やっぱり、そうか」
変人扱いされることを恐れて、私は自分の本心を隠した。
・
出会うということは
たまたまそこを通りかかること(運命)
そこにあるものに目を光らせておくこと(意識)
そのどちらかが欠けても成立しない
運命はどうにもならなくても
意識は自分で動いてどうにかなる
道は変えることができる
私はやっぱり行ってみたいと思う
・
片道切符を握りしめ、私は探索の列車に乗り込む。
「私も一緒にいいかね?」
突然、現れたのはごろうさんだった。
「ごろうさん……。仕事があるでしょ」
無謀な旅に他人は巻き込めない。
これは私が孤独をみつけるための旅なのだ。