見出し画像

Music news jp インタビュー 07 松前ひろ子、55周年記念曲第2弾「漁り火情歌」リリース 感謝の気持ちいっぱいの50枚目シングル

◆歌手デビュー55周年を迎えて、2024年9月4日に「漁り火情歌」と「波止場で汽笛が鳴く夜は」の両A面の2曲をリリースした松前ひろ子(徳間ジャパンコミュニケーションズ)に、どのような55年であったか、これからの歌手人生について聞いた。歌の舞台でもある松前の出身地、北海道・函館は一般的には夜景の綺麗な坂の町で知られるが、「住む人の情の深い、心が温かくなるところ」と、新曲にも盛り込まれた町の隠れた良さを教えてくれた。

写真・感謝を込めて来年9月からは全国で55周年記念コンサートを開く松前ひろ子

ーー デビュー55年おめでとうございます。55年はどのような歌手人生でしたでしょうか。

 「有難うございます。皆様に支えられた55年で、こうしてご挨拶出来ることを嬉しく思います」
 「1969年に『さいはての恋』でデビューし、2作目の『兄妹』で北島三郎さんとデュエットしていいスタートを切らせてもらいました。ところが4作目を出して、さぁこれからというところで、乗っていたタクシーの正面衝突の事故に遭ってしまいました。顎などを怪我をしてリハビリに5年間、その後レコード会社が決まらなくて3年。計8年間お休みしました」
 「でもどうしてもカムバックして歌う姿を親に見せて親孝行がしたいという思いから頑張って頑張って、今こうして記念の日を迎えることが出来ました。すべて皆様の温かい応援のお陰です」

ーー 55年間で嬉しかったこと、辛かったことなどいろいろあったと思いますが、中でも印象深いことは。

 「歌ってこられたこと、再デビュー出来たこと、これが1番嬉しかったですね。しかし1人で歩いてきた時期が長く、1度は谷底まで落ちて這い上がったんですから、その時は逆に1番苦しかったです。今となればどれもいい思い出ばかりですが」

ーー 55周年記念曲の「漁り火情歌」と「波止場で汽笛が鳴く夜は」は何枚目のシングルですか。
 「50枚目になりますね」

ーー それぞれどのような作品ですか。

 「今回、偶然にもふる里の函館がテーマになっています。函館の夜はイカ釣り船がいっぱい出ます。それに乗る男性への熱い想いを歌っています。カップリングは連絡船の歌ですね。男性から捨てられた女性がひとりしんみりと貴方を想っている心情を表現しています」
 「両方とも函館がテーマになっていたので嬉しかったですね。7月5、6、7日の3日間、函館へ帰ってMVを撮りました。夜景が雲に隠れて見えなかったんですが、20分ほど待っていると、大きな風が吹いて雲が飛んでいき、夜景が現れたんです。それはまさに奇跡的でしたね」

写真・大阪発流行ライブで「漁り火情歌」を歌う松前ひろ子

ーー 函館というと夜景とか坂道とかのイメージがありますが、それ以外にお勧めのいいところを教えてもらえませんか。

 「1番は人の心が優しいことです。初めて会った人でも、以前からの友だちのように、優しくしてくれます。さらに長くいると親戚のようなお付き合いが出来ます。食べ物はお魚をはじめ何でも美味しいです。朝市で朝ごはんを食べてみたらどうでしょうか」

ーー 「漁火ー」の歌詞にも ♬ 北の女は情けが深いから 〜 とありますね。

 「そうですね。というよりすぐにお友だちになれる気取らないところが北海道人の良さじゃないでしょうか」

ーー 事務所には小山雄大君という新しいメンバーが加わって、活気付いているんじゃないかと思いますが、今後、彼をどのような歌手に育てていこうとお考えですか。

 「三山(ひろし)君が来て19年、デビューして16年目。3年間付き人をやってくれて、本当に大きくなりました。小山君が来たのは去年8月でした。これから三山先輩を見ながら、男らしく成長してくれるだろうと信じています。歌は素晴らしいものを持っていますから、後は温もりとか感謝の心を育てて、大きくなってほしいです」

動画インタビュー


ーー 最後になりますが、ご自身のこれからの歌手人生をどのように描いていきたいですか。

 「2年前に股関節の手術、去年は狭窄症の手術をしました。周りの人のことを思うと迷惑をかけているんじゃないかなと思って1歩引いていますが、歌いたい心もあってこれは1歩前進ですね。はっきり言って先のことは分かりませんね。今は新曲が皆さんの愛唱歌なってくれたらいい思い出になるんじゃないかなと思います。これからも1歩1歩を歩いて行きたいです。来年9月の55周年の締めにはコンサートを予定しています。三山君と一緒に全国を歩きます」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?