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case2.5ウィルの料理教室

それはとある日のウィルの酒場での出来事。

「ねぇ……ウィル……?」
「どうかしたか? オリヴィア」
 閉店後の片付けをカウンターでしていたウィルを見ていたオリヴィアが呼びかけた。
「あなた、そろそろ料理覚えたりしない……?」
 その瞬間、ピタリと洗い物をしていたウィルの手が止まった。
「り、料理はオリヴィアが作ってくれればいいんじゃないのかな……? ほら……」
「あのさ、それじゃあ私がいない時はどうするよ! またあのマッシュポテトと、スープだけを提供するつもり⁉︎」
「いや……その時は店を開けずにいよかなぁと……」
「あなたはバカ⁉︎ そんなことしたらこの店潰れるわよ!」
 その場しのぎに近い回答をされてオリヴィアは激怒した。
「そうだぞウィル! お前は俺の興した店を潰す気か! とりあえず酒をくれ!」
「説教に紛れて酒を要求するな! 親父は! 水でも飲んでろ!」
「ちぇ……ケチ……」
「ケチじゃねぇよ、本当にヤバくなるぞ!」
 オリヴィアに援護する形で説教する形で説教をしつついつもの如くウィルに酒を要求するも却下されてしまった。
 「とにかく! ウィルは少し料理もおぼえなさい、私が教えてあげるから」
「はぁ……分かったよ……」
「それでいいのよ。いい子ね……」
 しぶしぶ料理をする事を了承したウィル。
 そして了承したウィルを見て機嫌を良くしたオリヴィアがウィルの頭を撫でた。
「ちなみに俺が作った料理は誰に食べさせるんだ? 流石にいきなり客に提供できるもんじゃ無いだろ? そして、料理はどれを教えてくれるんだ?

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