韓国科学技術院、下半身不随者向け装着型ロボット「WalkON Suit F1」を発表
2024年10月24日、韓国科学技術院(KAIST)は、米American Spinal Injury Association (ASIA)(米国脊髄損傷学会)の機能障害スケールでAグレード(完全麻痺)に分類される下半身不随患者向けに設計された装着型ロボット「WalkON Suit F1」を発表した。
WalkON Suit F1は、同様の技術にありがちな限界を克服し、下半身麻痺の障碍者に自律的に近づき正面からドッキングする。これにより、利用者は外部からの補助なしに車椅子から直接装着することが可能となった。WalkON Suit F1には、重力に対して安定性を高め、安全で自立した使用を可能にする改良型バランス制御システムなど、大幅な機能強化が盛り込まれており、利用者は杖なしで移動でき、立った状態で両手が使える。韓Angel Robotics社と共同開発したモーター、減速機、制御回路などの主要コンポーネントは国内で製造。モーター・減速機モジュールでは重量あたりのパワーで比較して研究チームの従来技術比で約2倍の出力密度を実現し、モータードライバの制御性能では、周波数応答速度で比較して海外の最高技術比で約3倍の性能を実現した。
障害者用ウェアラブルロボット技術の集大成とKAISTチームが誇るWalkON Suit F1は、10月27日に開催されるロボットの能力を披露する競技大会「第3回サイバスロン」に、韓国大田にあるAngel Robotics社の研究所から生中継で参加する。
出典:
2024年10月24日付 韓国科学技術院プレスリリース(英語)
https://news.kaist.ac.kr/newsen/html/news/?mode=V&mng_no=40790
2024年10月25日付 Techxplore(英語)
https://techxplore.com/news/2024-10-wearable-robot-disabled-persons-don.html