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欧州惑星会議2022で、四足歩行ロボットによるミッション研究「LEAP」の最新情報が発表

2022年9月18日から23日までスペインのグラナダで開催された欧州惑星会議2022(Europlanet Science Congress2022)において、動的に歩行する四足歩行ロボットを使用し月の最も困難な地形を探査することを目的としたミッションコンセプト研究「Legged Exploration of the Aristarchus Plateau:LEAP」について、研究チームのPatrick Bambach氏により最新情報が発表された。

LEAPは、ESAが資金提供しているプログラムで、2020年代後半から2030年代前半にかけて複数回月面に着陸する予定のESAの欧州大型輸送宇宙船(European Large Logistics Lander:EL3)に搭載されるロボットを開発している。同ロボットは、チューリッヒ工科大学および関連企業であるANYbotics社が開発した脚式ロボット「ANYmal」をベースにしており、短時間での長距離移動、急な斜面の登坂、科学機器の展開、転倒からの回復などが可能。また、足により土壌に溝を掘る、巨石や岩を動かしての詳細な調査、サンプル採取なども可能である。現在の設計では、100kg以下の重量を維持しつつ、10kgの科学実験装置を搭載し、マルチスペクトルセンサー、地中レーダー、質量分析計、重力計、その他の計測機器を搭載することができるとのこと。

Patrick Bambach氏によると、現時点では、調査対象地点の候補として、月面のアリスタルカス高原の 4地点「ヘロドトス山の側面と頂上」「不思議な火山地形(Irregular Mare Patches:IMP)の穴」「アリスタルコス火口周辺の天空光と破砕地形クレーターの中心峰」「コブラヘッドの鉱脈」が考えられている。また、関連する科学的疑問に対応できる暫定的なペイロード群、今後のハードおよびソフト開発への提案などについて説明された。

出典:
Europlanet Science Congress 2022 LEAP(英語)
https://meetingorganizer.copernicus.org/EPSC2022/sessionprogramme
2022年9月22日付 Space Daily(英語)
https://www.spacedaily.com/reports/Four_legged_jumping_robots_LEAP_to_explore_the_Moon_999.html