中国・ブラジル共同研究グループ、Xiaomi社のロボット犬とAIでヒアリの巣を高精度に検出
2024年7月1日、中国広東省林業科学院、蘭州大学、ブラジル・ゴイアス州立大学の共同研究チームは、中国Xiaomi社のロボット犬「CyberDog」とAIを活用した、ヒアリ(RIFA)の巣の検出・制御方法を開発し、『Pest Management Science』誌に発表した。
この技術は、しはしばしば炎天下で行われる過酷なRIFAの巣の特定における課題に対処することを目的に開発された。1,100点以上の画像データセットで訓練されたCyberDogは90%を超の精度で人間の検査官よりも3倍も多くRIFAの巣を発見できる。実地試験では、CyberDogが前足を疑わしい場所に押し当てると巣が活動中であれば働きアリが現れることで、活発なRIFAの巣を自律的に特定できることが実証された。このロボットシステムのコストは高く、バッテリー寿命も限られているが、研究チームは将来的にコストを最適化できる可能性があると見ている。
このアプローチは、RIFAの検出能力を高めるだけでなく、これらの外来害虫がもたらす危険性に対する一般市民の意識を高めることにもつながる。この研究は、RIFAの個体数を効果的に管理しながら殺虫剤による生態系への被害を最小限に抑えるための、的を絞った管理戦略の必要性を強調している。
出典:
2024年7月1日発行 Pest Management Science(英語)
The implementation of robotic dogs in automatic detection and surveillance of red imported fire ant nests
https://scijournals.onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1002/ps.8254
2024年8月22日付 Robot Daily(英語)
https://www.robodaily.com/reports/AI_Powered_Robot_Dog_Enhances_Detection_of_Invasive_Fire_Ant_Nests_999.html
2024年8月21日付 TechXplore(英語)
https://techxplore.com/news/2024-08-robot-dog-combat-invasive-ants.html