中国西北大学、ロボットによる文化財のデータ収集や保存を実現
2022年7月14日、西北大学は、文化財の形状や質感などを表すデータの収集と合成を行う文化財外観情報高速取得モデリング装置(スキャナ)を開発したと発表した。同大学は、過去25年にわたって3世代のスキャナを開発し、この第3世代は、膨大な量の文化財のデータを高速で取得してモデリングするニーズに対応し、AI化、自動化、高精度化を実現した。
2年を費やして開発された同装置は、航空宇宙産業で使われる技術を応用したもので、ターンテーブルと、長さが1.5メートルの2本のロボットアーム、2つのデータ取得モジュールから構成される。ロボットアームはそれぞれ文化財の周囲を180度移動しながら点群の点間隔最小0.1ミリという極めて高い解像度で撮影。テクスチャー情報の解像度はさらに高く、0.05ミリとすることも可能。ワンクリックで作動を開始し、全工程を10分未満で完了できる。
ロボットアームにより距離を取って撮影してデータ収集を自動化することで、人の介在を減らし、文化財の負担や損傷を最小限に抑えることができる。同装置は、中国国家博物館(北京市)などで順次導入される予定とのこと。
出典:
2022年7月14日付 西北大学 プレスリリース(中国語)
https://www.nwu.edu.cn/info/1192/27786.htm
2022年7月6日付 36kr.jp(日本語)
https://36kr.jp/193334/
2022年7月7日付 DG Lab HAUS(日本語)
https://media.dglab.com/2022/07/%E4%B8%AD%E5%9B%BD%E3%81%AE%E7%A0%94%E7%A9%B6%E8%80%85%E3%80%81%E3%83%AD%E3%83%9C%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%AB%E3%82%88%E3%82%8B%E6%96%87%E5%8C%96%E8%B2%A1%E3%83%87%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%81%AE%E5%8F%8E/