北陸先端科学技術大学院大学、バラの花から着想を得たロボットハンドを開発
2023年7月14日、北陸先端科学技術大学院大学(JAIST)の研究チームは、バラの花から着想を得て、様々な物体を包み込むように掴み、傷つけることなく効率的にピックアップできる低価格のソフトロボットハンド「ROSE(Rotation-based Squeezing Gripper)」を開発したと発表した。
人間に代わってレストラン、農場、工場、製造工場など、さまざまな複雑で危険な作業において活躍するソフトロボットハンドは、対象物が限定されたり、複数の部品を複雑に組み立てたり必要があるために、開発費やメンテナンス費用がかさむという課題がある。研究チームはこの課題に対処するため、3Dプリントによる部品製造により、拡張性が高く大量生産に適したロボットハンドを実現した。
研究チームは、ソフトマテリアルを使用したスキンを作成し、樹脂製の軸部分の回転により動作するシンプルな機構を提案。このロボットハンドは、従来のロボットハンドとは異なり、穏やかで均一な圧力を加えるため、果物や滑りやすい物体のようなデリケートなものに適している。また、40万回の把持動作に耐えるという極めて高い耐久性を誇り、カメラや画像処理アルゴリズムによるセンシング機能を搭載することも可能。ROSEは、工場での収穫や選別など、さまざまな用途への応用が期待されている。
出典:
2023年7月14日付 北陸先端科学技術大学院大学Press Release(英語)
https://www.jaist.ac.jp/english/whatsnew/press/2023/07/18-1.html
2023年7月14日付 北陸先端科学技術大学院大学Press Release(日本語)
https://www.jaist.ac.jp/whatsnew/press/2023/07/14-1.html
2023年7月14日付 The Robot Report(英語)
https://www.jaist.ac.jp/english/whatsnew/press/2023/07/18-1.html