国際会計事務所KPMGの中国法人、中国でロボタクシーが2030年頃に大規模商用化との予想
2022年6月10日、国際会計事務所KPMGの中国法人は、中国での自動運転技術の実用化に関するリポートを発表した。
リポートでは、ロボタクシーが最も将来性のある自動運転技術の応用シーンと考えられ、2030年頃に中国で商用化されると予想している。一部の大企業は、チップ、アルゴリズム、センサーを含むフルスタックソリューションを提供しており、高精度地図や5Gインフラによる高ネットワーク速度などの進歩によって、さらに自動運転の意思決定が改善される見込みである。すでに北京や上海などの大都市では、百度(Baidu)社やPony.ai社などが試験走行を実施しているが、より複雑な環境下での高速走行を可能にするためのアルゴリズムの改善を目指し、さらなる広範な試験走行が必要である。
同リポートではまた、2026年から2030年の間に、自動運転の長距離トラック輸送の大規模商業化が実現すると予想している。高速道路は市街地走行に比べて交通量が少なく、速度も安定しているため試験走行が進んでいること、また、政府が、安全性の向上と事故リスクの低減のため、トラックに自律走行関連機能の装備を義務付けていることから、自動運転車両による貨物の幹線輸送は商用化しやすいとの見方を示した。
さらに、先進運転支援システム(ADAS)技術が、安全性の観点において、自動運転商用化の重要な足がかりとなるとの認識を示した。中心的な技術であるレーザーライダー(LiDAR)に関しては、OPAやFlashライダーなど、将来性のある新しいLiDAR技術が登場しており、コストの低下、小型化・軽量化が進むにつれ、LiDARの量産化、LiDARの搭載がADASシステムの今後のトレンドになるとしている。
出典:
2022年6月10日付 Levelling Up: China’s race to an autonomous future(英語)
https://home.kpmg/cn/en/home/insights/2022/06/special-report-on-autonomous-driving.html[1] [2] [3] [4]
2022年6月25日付 36Kr Japan(日本語)
https://36kr.jp/191939/