2022.1.15 さいたまブロンコスvs山口ペイトリオッツ 観戦備忘録
いつ以来なんだろう。
bjリーグ草創期には、よくブロンコスの試合を観に行っていました。近所でバスケの試合が観られることはほんとうにありがたかったし、嬉しかった。ブロンコスブースターは当時からなんかアツかったんです。自発的に応援してる感じがあって、すごく良い雰囲気で好きでした。なんかいいなっていつも思ってました。
でもチームも弱かったし、bjよりJBL派だったし、バスケ自体も観に行かなくなってしまって、ブロンコスもだんだん所沢開催が少なくなって、それに伴い遠ざかってしまいました。それでも最初の3年ぐらいはちょくちょく行ってた気がするから、そうすると最後は2009年くらいかな。それ以来のブロンコス戦観戦です。
試合を観る機会はなかったけれど、ずっとブロンコスのことは気になってました。そしてまたバスケファンになって、ブロンコスブースターになって、所沢市民体育館。2022年、僕はこの場所に戻ってきた。
ただいま、俺。
おかえり、ブロンコス。
あ、写真は専門ではないので、期待しないでください。
年明けから、BリーグもWリーグも中止が相次ぎ、ブロンコスも前週の2試合が中止。この試合もどうなるかわからない状況でしたから、無事に開催されたことにまずは感謝です。興行としてスポーツが行われることは、決して当たり前のことではなく、世の中のバランスが少しでも崩れてしまったら、スポーツなんてやってられない状況になってしまいます。この数年で何度も感じたことを改めて思う。ありがとうございます。
この日の観戦記および、今シーズンから本格的に応援し始めた新参者がエラソーに語るブロンコス紹介を。
2022.1.15 所沢市民体育館
さいたまブロンコス 95-83 山口ペイトリオッツ
試合はブロンコス勝利。
今シーズンの成績からしたら格下と言える相手にしっかり勝ち切りました。
テンポの速いハイスコアの展開となった1Qから33-25とリード。2Q以降はゆっくりの展開になりますが、ベンチメンバーも使いながらしっかりとリードを守ります。山口ペイトリオッツも両外国籍選手が攻守で奮闘しながら粘り、ブロンコスとしては思うようにリードを広げることができませんでしたが、後半はセットオフェンスを多用しながら加点し、終始主導権を相手に渡すことはありませんでした。
#2ウィル・クリークモアが35得点と爆発。トップの位置でフリーでボールを受けた時に相手のチェックがそれほどキツくなかったのがありがたかったです。スリーポイントも4/8。
埼玉のポケモンマスター、#6ライアン・ワトキンスは19リバウンドの安定感。現地で見るとやっぱりボックスアウトの巧さ、そして読みの巧さが際立っています。
ブロンコス、今シーズン好調の要因となっているのがリバウンドです。この試合でも50-34と圧倒。チームとして、オフェンスでもディフェンスでも戦術的にリバウンドを獲りに行っている、という印象を受けました。ただ頑張るだけではリバウンドは獲れない。リスクを管理しながらの戦略が必要だと学びました。
家族に感想を聞くと、妻は「14番のひとすごかった」と一言。そう!ブロンコスの筋肉マシーン、佐藤文哉。ほんと素人受けする選手だと思う。この試合では11得点と、まだまだこんなもんじゃないぜ、という程度の数字でしたが、ジャンプしてから構えて狙って撃つ、というなかなか真似できないシュートは健在でした。
息子の感想は「下山選手、さいしょから出てほしかった」。ふれあいキャラバン隊で優しく指導してくれた選手たちのことがやっぱり気になっていたみたいです。#15下山貴裕は2分未満の出場でしたが、必死に体を張ってアピールしていました。Wリーグファンのみなさま、新婚のしもさん、頑張ってます。プレイタイムは短いですが、彼が体を張って頑張ってる時間に少しでも外国籍選手が休めることが、チームにとってもプラスになります。子供たちにも優しいです。
僕にとってこの日のMVPは#32吉川治耀でした。
ハーフタイムで誰よりも先にベンチに戻ってきたかと思うと、JAY’S GARDEN のハーフタイムショーに、観客と一緒に拍手!
試合後のコート一周の際にはトコろんをエスコート。
チームナンバーワンイケメン。社会活動の小学校訪問の時はいつも1番人気のだそうですが、そんなジョーのプロの姿を見て、緑時代を知る唯一の選手を、これからも応援したいと思いました。
註1)JAY’S GARDEN は男性5人組のボーカルグループである。所沢観光大使を務め、オードリー春日、北勝富士関に並ぶ所沢の3大スター。
註2)トコろんとは、所沢市の鳥であるヒバリをモチーフとしたゆるキャラである。所沢市が航空発祥の地であることから、頭にはプロペラがついている。
山口ペイトリオッツのみなさん、そしてブースターのみなさん、ありがとうございました。アウェイチームの健闘を讃える拍手。他のスポーツではあんまり見ない光景だけど、日本バスケのすごく良い文化だと思うから、大事にしていきたい。このような状況で、遠路はるばる所沢まで来てくれて嬉しく思います。
一丁前に語るアリーナ周辺情報
誰かの役にたつかもしれない新所沢の近隣情報を。
所沢市民体育館。西武新宿線新所沢駅から徒歩10分くらいでしょうか。バスもありますが、健康な人なら歩ける距離です。
駐車場はありますが、試合開催時は閉鎖されてしまうので注意が必要です。住宅地、学校、米軍基地などが密集した地域で道路も広くなくて渋滞が慢性的に起こりやすい場所なので、パーキングを探すのはすこし苦労するかもしれません。広い駐車場といえば航空記念公園もありますね。2キロぐらい離れていますが、平坦な道なので天気が良ければ歩けますかね。新所沢駅の反対側ですとPARCOや西友の駐車場などありますので、合法的に停められるかと思います。
キッチンカーが1台だけ出店されていました。今は客席での食事はNGですが、コンビニも多いですし、駅から体育館までの途中にはおいしそうなパン屋さんなどもあるので、食事に困ることはないと思います。
新しくできてたメロンパン屋さん、気になります。
駅周辺は個性的なラーメン屋さんや居酒屋さんも多くて、こんな状況じゃなければ試合後の一杯も、おススメしたいです。
好きだったTOMBO、最近行けてないです。
地元ファンのエゴだけど、もっと所沢開催、増えたらいいな。この試合の入場者数は694人!ちょいと寂しいけど、駒場より入ってるんじゃないかい?
ヘッドコーチ 泉秀岳
最高にイケてるヘッドコーチを紹介します。
知られちゃうのはもったいない気もするのだけれど、いずれ世界は、B3にいる有能なヘッドコーチの存在に気づくことになるだろう。
泉秀岳。
昨シーズンまで弱小だったブロンコスのヘッドコーチに、埼玉を盛り上げるべく埼玉出身の彼が今シーズンから正式に就任しました。現時点で16勝10敗の7位と躍進させ、31歳という若さながら有能な手腕を発揮しているのである。
昨シーズンわずか5勝で最下位に沈んだチームを率いた彼が掲げた今シーズンの目標は、
全チームに勝つ
といういたってシンプルなもの。シンプルではあるが、これが最高に絶妙なのである。
弱小だったチームがさ、いきなり今シーズン優勝だの昇格だの言い出したって、そりゃそうなったら嬉しいけど現実的じゃないし、なかなか選手もファンもついていけない。そこへ来て、全チームに勝つという目標は、ホームアンドアウェーで行われるリーグなら、仮に前半戦全敗したとしても実現可能性は残るわけで、つまり持続性があるわけです。シンプルだけど、これが選手にとってもファンにとっても、とてもわかりやすくて最高のモチベーションになっているのであーる。
このカード、山口ペイトリオッツに連勝したことで10チームから勝利。残るは4チーム。中止になってしまった八王子、そして悔しいかな連敗に終わった長崎、千葉、鹿児島の3チームには後半戦での対戦でリベンジをかけてたたかうことになるのであーる。
若いし経験もないヘッドコーチが、いかにして選手のモチベーションを引き出すか。一言で、一緒にたたかってる感だと思っている。牽引するでもない、背中を押すでもない、自分も輪に入って、一緒にたたかう。その感じがすごくいいなって思ってます。選手もファンも、一緒にたたかいたくなる男、泉秀岳。ひとまわり歳下だけど、理想の上司です。
毎週木曜日にアップされる公式動画を見ていただければわかっていただけるだろう。どれも良いんだけどその中からいちばん熱かった瞬間を紹介します。10月にアップされたものだけど、これを観た時に、この人と一緒にたたかいたい!と強く思いました。
「俺ずっと言ってるけど、長崎とか千葉に俺はほんとに勝ちにいくから。勝ちにいきたいと思ってる。」これだよ。飾らない言葉が共鳴を呼ぶ。飾らないひとが好き。
今宵あなたも知ることになる。最高にイケてるヘッドコーチが、B3にいるという事実。
いちばん熱くなった瞬間
この日の試合中でいちばん胸が熱くなった、忘れない瞬間がある。
第1Q途中のタイムアウトの時、場内の音声が完全に聞こえなくなってしまうトラブルがありました。オフィシャルの音は聞こえてるけど、スピーカーは無音状態。場内のざわざわとした音だけが漂っていました。
で、その時僕は思った。やる、と。
10年以上前の記憶。誰かに乗せられなくても、自発的に応援するのがブロンコスのブーストスタイル。
プレーが始まったら、彼らはきっとやるだろう。僕もそれに乗ろう、と。
思った通り。声も出せない状況の中、みんなで自然発生のクラップ!感動!
アリーナMCのゆーまろさんが音頭をとっていたことを後から知りましたが同じこと。みんながゆーまろさんを見てたからできたことだし、ゆーまろさん含めてみんなが自発的に動いて発生したクラップでした。
2020年、新生ブロンコスと銘打ってカラーを一新したクラブ。どうなるか心配だった。まったく変わってしまったチームは、もう応援できないかもしれない、と。でも、ブロンコスはやっぱりブロンコスでした。これからもブロンコスであり続ける限り応援していきたいって思います。
B3所属の最高にイケてるチームと、これからも一緒にたたかっていきます。
今日もありがとうございます。