新しい境地:コバケン・ワールド(指揮者)
7月8日、「炎のコバケン」小林研一郎さん(83歳)の指揮を聴きに行きました。 私と相性の良い文京シビックの「響きの森」東京フィル定期演奏会、3年前にはこんなことがあったシリーズです。
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2020/9/5 のブログ「久しぶりのコンサート」(炎のコバケン)
https://note.com/robin_fujiwara/n/nc48ed1876ce3
かつて外面に迸(ほとばし)っていた「炎」は彼の内面で熟成が進んだように感じました。 コバケンの十八番のチャイコフスキー交響曲5番(チャイ5)を聴いていて、様々な記憶が蘇ってきました。
・川口(埼玉県)リリアでの「おしゃべり音楽会」でのお話(震災、ハンガリー、第九 等々)
・第九演奏会(大宮)の後、最後尾に並んでサインをもらった後に話をしたこと
・コバケンの著書「指揮者のひとりごと」(30年前)
また、別の演奏家ですが、40~45年前、藤沢市民会館での同じ曲(コシュラー&チェコフィル)の素晴らしい演奏が鮮明に蘇りました。 指揮者は同じ位ハイレベル。 東フィルがチェコフィルに負けるのは仕方ないとして(笑)
「炎」が彼の内面で熟成した結果なのか、コバケンの有名な「唸り」が聞こえなかった。これを含め、彼は巨匠の域に達していると思いました。
コバケンの話をすると家内からは「褒め過ぎ」とバカにされます。
彼が世界の一流指揮者の一角にあると思うのは私だけでしょうか?
(私は、有名なSO氏よりも成熟度が高いと思います)
チャイ5の最終楽章の最後のコーダに入った時、コバケンは指揮台の上で右手を胸に当て、左手を聴衆席の方に広げて、演奏はオーケストラの自由に任せる・・・体全体で皆に「ありがとう」を言っていました。 「これが最後になるかも知れない」というコバケンの熱い魂が伝わって来て、色々な思いと重なり感動で涙が溢れました。
PS: 服部百音さんのバイオリン協奏曲(チャイコフスキー)も素晴らしかったです。 でも、盲腸炎を散らして(命をかけて)出演するより、代わりの人に任せて手術を受けた方が良かったのでは、と私は思いました。