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予祝の法則で幸せになろう!

 「乗り越えねばならぬ山」と「ハッピー」の順番を逆に入れ替えることで、日常をもっと楽しくし、目標達成をより容易にすることができる、という内容の記事です。

 このアプローチを取り入れることで、従来の「努力の後に報酬を得る」という考え方を見直し、「先に楽しみを作る」ことで、日々の充実感や幸福度を高め、長期的な目標へのモチベーションを維持することができるようになります。

 この記事では、こうした考え方のメリットと具体的な方法について解説していきます。


私たちの通常の考え方

 日常生活で、「さあ、これから頑張るぞ」という課題が目の前にあるとき、例えば、「この山を乗り越えたら、みんなで飲みに行こう」「これを頑張れたら、楽しみにしていた映画を見に行こう」など、「乗り越えた後のハッピー」を漠然と考えることが一般的です。

 「それは当たり前でしょう」と思う方にこそ、逆の順番を試していただくことで、これまでの世界観が変わるかもしれないという手法を3つご紹介したいと思います。

① キャンディー効果: 小さな報酬でモチベーションを高める方法

 まず、簡単にできる方法から紹介します。

 会議や集まりなどで、「ここまでの話し合い、お疲れさまでした。どうぞ、休憩にお菓子でも…」と配られているのをよく目にします。長時間の会議で頭を使った後に甘いものを食べると、ほっとする時間になることもあります。

 この定説を覆すのが、ショーン・エイカーの提唱する「キャンディー効果」です。むしろ、課題に取り組む前にささやかなお菓子を配ったりして幸福度を高めておいた方が、モチベーションや効率が向上するというものです。

 つまり、「幸福感」を先に感じることで、物事への取り組みが活発になるという考え方です。よく考えれば当然のことですが、これまでの順番とは逆なので、戸惑う方もいるかもしれません。

 なお、この方法は「お菓子を配る」に限らず、人に親切にする、運動をする、デスク周りを飾るなど、ポジティブな気持ちをもたらすものであれば何でも良いと、ショーン・エイカーは「幸福優位7つの法則」で述べています。

 キャンディー効果に関するnoteの参考記事も幾つかリンクしておきます。

② 前祝・予祝: 未来を祝って成功を引き寄せる

 次に、「意識の向け方を変える」という少し高度な方法について説明します。

 作家のひすいこたろうさんによると、日本人にとってお花見や盆踊りは秋の豊作を願い、その豊作を予期して前もって祝いを行う「前祝・予祝(よしゅく)」の一環であったとされています。

 このような日本古来の手法が、第一線で活躍しているアスリートや有名人によって、高い成果を生み出すために使われているのが予祝説です。

 詳細はリンク先の記事でご本人が書かれていますが、「成功した未来のイメージを予め鮮明に描き、関係者と共に祝いを行う」ことで、日々の行動の中で、その成功に結び付くものに意識が向いてフォーカスされやすくなり、目標達成が容易になるとされています。

 より具体的な方法については、ひすいさんの著書「前祝いの法則」をぜひ読んでみてください。現状認識が未来にどう影響するか、アファメーションの活用、予祝の実践手法や事例が豊富に書かれており、勇気づけられる内容です。

③ NLPによる目標ビジョン構築法: 未来を明確に描く方法

 もう一つ、一人で静かに考えられる方法として、心理技術の一つであるNLPにおけるアウトカム構築について、少しアレンジを施したものもご紹介します。この方法は、心の中で自分の未来を明確に描くことで、その目標に向けて行動を起こす力を引き出すことを目的としています。

 以下の質問に答えることで、ぼんやりとしていた「目指している姿」がより鮮明になり、楽しさや意欲、幸福感が湧き上がってくるはずです。また、これによって、自分自身のモチベーションが高まり、行動の一貫性が増してくることも期待できます。

1. あなたが欲しい状態はどんな状態ですか?
2. いつごろ、それを達成したいですか?
3. その状態が達成されると、あなた自身や周辺は、どう変化しますか?
4. そのときに、どんな感情や気持ちを抱きそうですか?
5. そのときに、あなたはどこにいますか?誰か周りにいますか?
6. 場の雰囲気はどうなっていますか?周りの人は何と言っていますか?
7. 欲しいものを手に入れたあなたは、次は何をしたいと思っていますか?

成果を最大化する心理学NLP(GENIUS PUBLISHING)を参考に改変

 実際にコーチングをする際には、お話の内容を伺いながら、質問の内容や順番を柔軟に変更したり、より具体的にお聞きしています。セルフコーチングとして上記で十分かどうかを検証するため、私自身も上記の質問リストに沿って実践してみたところ、未来のイメージを具体化することができました。ぜひ試していただくと、お役に立つのではないかと思います。

 このように未来のイメージを鮮明に描くことで、目標に向けた行動がより取りやすくなり、自分の中に行動への意欲が高まっていることを感じられるのではないでしょうか。

 なお、NLPにおけるアウトカムの考え方は、以下のnote記事がご参考になると思います。

まとめ 意外な繋がりがありました!

 実は、この記事を書き始めるときには、「キャンディー効果」だけを書こうと思っていました。しかし、書き進めていくうちに、「あれも、これも、繋がっているやん」と気づき、記事の内容が思った以上に広がりを見せました。結果として、さまざまなテーマが繋がった形でお伝えできる記事となったと感じています。

 この記事でご紹介した手法や考え方は、コーチングで用いる心理技術の中でも特に重要なコアの部分だと思います。これらを実践することで、「嬉しい・楽しい」日常を作り上げ、自己成長を促進する助けになると思います。ぜひ、この内容を日常生活に取り入れて、ポジティブな変化を感じていただければと思います。

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