マッチョへの偏り
筋肉好き履歴
本格的に筋トレを始めて1年が経過しました。ベンチプレスは90㎏は挙がります。筋肉界では雑魚ですが、初心者ではない位でしょうか。Tシャツになれば体格良いな、くらいにはなれたと思います。昔から筋肉好きで年賀状にいつも「今年はこんな体になります」と書いて、マッチョの絵を描いたのを覚えています。今のプロフィール画像にしている画像とほぼ変わらない絵を描いたのを覚えています。要は20年以上同じことをしている訳ですね。
筋肉界隈では左右差なんて言葉もあります。右利きの選手が右手側の筋肉ばかりが肥大して、左が小さいと減点対象。ボディビル競技は美しさを競う競技なのでバランスが大事です。
鍛えるとやりがちなのが「こういう体になりたい」と、選手の画像を探し始めです。ジェレミーブエンディアやカネキンさんという選手の肩が異常に発達した体を見てかっこいいなと思い、それに近づけるよう真面目に鍛え始めました。その時は知らなかったのですが、その張り出した肩を構成するのは三角筋と言われる部位です。そしてその三角筋は男性ホルモンであるアンドロゲン受容体が多く存在する場所で、禁止薬物に指定されているステロイドホルモンによって発達しやすい部位なんです。要は僕が見て憧れた逆三角形の体は禁止薬物によって作られていて、言うならば自然のバランスから逸脱した体でした。ちなみに僕はステロイド擁護派でも賛成派でもないです。然るべきところで使って欲しいなとは思います。
偏りに気づく
つい最近お坊さんがやっているポッドキャストの中で「弁証法的、唯物論的な社会は限界を迎えている」と話していて、ハッとしました。僕が信じている弁証法や唯物論をお坊さんが明確に否定している、と。自分の中でそれらは当たり前になっていて、疑う余地のない部分であり、そこを疑うと(全く無いともいえますが)僕が築いてきた世界が崩れるので見ないようにしていたのです。近い考え方を持っていると思っていたお坊さんにとっての正しさは、僕にとっては全く違うもののようでした。
偏りの話でいつも思い出す話があります。大学院生の時、ゼミで「色々学んで教授の偏った部分にも気づけました」とポジティブな意味で言いました。すると教授は「私なりにバランスをとってやっているんだよ」と返しました。今思えば尊敬に欠けた発言です。ですが、何かを突き詰めようとすると必ず偏らざるを得ないよな、と思います。その教授も知識豊富で良い人間性を持った方ですが、全方位に対して明るい訳でなく、得意な領域があります。これは人間全体に言えることだと思います。得意なことは偏りを持つことと併存せざるを得ないです。
偏りが個性になる
漫画の話になってしまいますが、荒木飛呂彦さんのスティールボールランという作品でジャイロツェペリが自分の乗った馬に「もっとクセをだして走れ」と言ってクセを出した馬が難局を越えたシーンがありました。ここではクセと言っていますが、同じことだと思います。人は皆クセを持って偏って生きている。バランスをとることも大事ですし、それ自体がその人の偏りになることもあるでしょう。
僕の偏りは筋肉と知性があれば最強だろ、というマッチョ知性主義者です。我ながらハンバーグとカレー一緒なら美味しいだろのうような幼稚な思想だと思います。
皆さんの偏りにはどんなことがあるのか聞いてみたいです。
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