旨い物とは?食べれるだけで幸せ。
病院のベットで2週間すごすことになった。PCがないのでNOTEもない非日常的な時間を過ごすことになった。その間、チューブまみれの点滴と流動食で過ごした。点滴から流動食に変わった時の嬉しさは格別だった。決して旨い物ではなかったが、食べることの、たとえ薄味でも味があることの幸せを感じた瞬間だった。
退屈な病棟での時間、本を読む時間はあったので、以前から読もうとして買っていた2冊の本を読んだ。(ゴルゴ13の漫画と世界陸上の女子やり投げのニュースもあり退屈でなかったが、夜間隣人のいびきには悩まされた)
一冊は、”ある芸能人が痩せすぎで体に異変があるのでは?”とスキャンダルになりそうなとき、本人はきっぱりと”心配いらない。今ファースティング中だ”と答えていた。それでファースティングの本を読みたいと買っていた。
もう一冊は”なぜヒトだけが老いるのか”。老後の生活、長生きすることに意味や意義を見出すために何が書かれているか興味津々と購入した本だ。
入院で体重が激減した。減量だけならファースティングを始めるまでもない。
ややこしいのは長い老後に意味があることだ。
退院の前日めざしが無性に食べたくなった。にがみと甘みのある、めざしを一口がぶりと食べたくなった。
残念ながら退院後も流動食。希望は叶っていない。ファースティングの本にはまずは自分が好きな食べ物、食べたいものをピックアップしそれは腹いっぱい食いなさいと書いてある。ファースティングは食べる量より回数を減らすことを説いている。できるかな?
好きなものを食べながら健康的な生活をし長生きするにはどうすればいいのかこの年になって、いまさらのように悩んでいる。食べれることの幸せを考える入院となった。