イベントレポート|「作家尹雄大と語る夜」第1夜| 自分を見つめる、自己分析から観察へ
ロバート下北沢で「作家尹雄大と語る夜」第1夜が開催されました。
インタビュアー・作家である尹雄大(ゆん・うんで)さんを迎え、参加者たちはお酒を片手に日々のモヤモヤについて語ったり、自分らしく生きるためのヒントを学ぶ講座となりました。
19:40~第1夜前半スタート
今回のテーマは『自分を見つめる、自己分析から観察へ』
前半は尹さんの講話を1時間に渡って聞くことができました。
就活や転職など、一度は経験するであろう自己分析。尹さんは、そもそも自己分析によって自分が社会に対して役立つか、役立たないかを判断し、自己否定のループに陥る傾向にあるのではないかと指摘しました。
企業から自己分析を求められるため、自分のことを言語化しうまく表現できないことが自分自身には何もないのではと疑心暗鬼になってしまう。
これに対して、参加していた大学生たちは深く頷いている様子が見受けられました。
尹さんは言葉に出来ないことに対して、価値がない、能力がないと評価されてしまう世の中の見方に対して疑問を投げかけていました。
自己分析の際に「社会の役に立つ」ことを軸に自分ができることを探しますが、できないことは単に「できないこと」なだけであり、それが自分の価値を減ずるものではないのです。自己分析では現状点で自分ができていることに焦点を当てて観察(探求)すれば良いとのこと。
また自分自身を認めることが1番重要なことであり、自己尊重が必要だと述べました。
20:40~第1夜後半は…
後半は参加者がそれぞれ感想を述べたり、抱えている悩みについて尹さんに相談する場となりました。
ある参加者は、職業柄自分より年配の方と接する機会が多く、「歳」の逆転現象で同期とどうしても話が合わないというモヤモヤを吐露していました。
また、参加者の学生は、承認欲求が高い、それによって現状に満足を感じたことがないそう。承認欲求が高い自分に対しても短所だと感じているようでした。尹さんは、「なぜ承認欲求が高いことが悪いんですか?」と問いかけ、まずは承認欲求が高いことを自分の性質として認め、誰に認められたいのか、どうすれば認められたと感じるのか、自分の欲求や、感情をさらに分解していくことが自分と向き合う第一歩だとおっしゃっていました。尹さんは参加者の思いに耳を傾けながら、参加者たちの思いを読み解き、参加者たちは尹さんの問いかけで新たな視点や気づきを得ている様子でした。
さいごに
『作家 尹雄大と語る夜』第1夜のテーマは、『自分を見つめる、自己分析から観察へ』。自分自身を分析して良い悪いと判断するのではなく、まずは自分自身を観察し、思いや感情の移り変わりを分解することで、自分らしく生きるためのヒントを自分自身から見出していくということを学びました。
会終了後も、参加者が尹さんを囲い、自分のモヤモヤを話す順番を待つような時間が続いていました。
第2夜は、6月18日(日)に開催されます。テーマは『つながること、つながらないこと』です。イベント前半は、書籍『つながり過ぎないでいい』を元にお話ししていきます。社会に出て、人とコミュニケーションを取るとき、コミュ力が高い・空気を読める方が評価される世の中ですが、社会で評価されようと空気の読める偽りの自分でいることは良いことで、正しいことなのでしょうか?そんなモヤモヤについて問いかけていきます。
後半は「聞きたい・相談したいこと」を匿名でシートに記入していただき、尹さんに答えていただく質問・相談タイムを設けます。
次回は日曜日なので平日は忙しくてこれないという方も、ぜひ心と身体を緩めに来てください。
Writer/Photographer: 髙橋 鈴音
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