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展覧会のサウンドトラック
7/2からの展覧会「Finding a Planet」では、2つのものを展示する。
ひとつは水彩画による架空のランドスケープ。
もうひとつはサウンドスケープ。あるいは、展覧会のサウンドトラック。
アルバム 'Finding a Planet'
アルバムには3曲収められている。もっと多くつくったが、後述する点を理由に、絞り込んでの3曲。
どの曲も、超スローなストリングスが基調になっていて(3曲目はそれだけ)、そこにシンセサイザーのノイズやリズムやドローンが重なっている。
タイトルは、ふる、くる、よる(降る、来る、夜)のことで、現代日本語を古代語のような印象にする意図でつけた。
展覧会のサウンドトラックをつくるのは過去に何度もやっている。その一部がこちら。
(SpotifyやLINE Music、bandcampなどでも聴けるのでぜひ検索を)
サウンドトラックをつくるときは、2つのことを意識する。
視覚情報のじゃまをしない「余白」があること。
ギャラリーをどのような場にしたいかを音にして提示すること。
音楽単独で聞かせるのとはちがい、視覚アートと共存させるのがサウンドトラック。だから、音の「語り過ぎ」は視覚のじゃまになる。ミニマルに、だが単体で聴くのにも耐えうる構造ないし複雑さは必要だ。
また、聴覚は、視覚以上に人のエモーションに直接的に働きかける。音が変わると場で人の感じ方も変わる。だから、展覧会のサウンドトラックは、ギャラリーをどういう場にしたいか、展覧会をどういうふうに感じ取ってほしいか、その大枠をつくるつもりで書く。
アップテンポの、リズムの多い曲もいくつかつくったが、すべてボツにしたのは、そういう空間ではないと判断から。
今回お世話になるルーニィさんでは、となりのギャラリーで別な展覧会をしている。だから、音量は最低限、よって効果も最低限かもしれない。だが、作曲者がどんなつもりでつくったかを心に置きながらその場にいていただけると、意識のより深いところで楽しんでいただけると思う(こんな鑑賞のしかたでぜひ)。