
Photo by
rimomonga
ようちえんのハーモニカ
年少さんのときに通っていたほうの幼稚園の思い出です。
私はねんどが好きでした。
毎日ねんどだったらいいのに。
そんなことを考えて先生の話なんかまるで聞いてませんでした。
ねんどの時間はたまにしかやってきません。
しゃーなしに付き合っていたのがハーモニカです。
真ん中をあけてお部屋をぐるっと椅子で囲みます。
なんかハーモニカは吸うときと吹くときがあるみたいです。ドレミファソどれが吸う音でどれが吹く音か喋ってます。
話長いなー。はやくおわんないかなー。ちょっと椅子を前に出してハンカチ落としだったらよかったのに。
それにしても私はお利口だ。ずっと我慢して椅子にすわってる。
そんなことを考えていたら、おとなりの女の子に肩を叩かれます。
「ミルコちゃんの番よ❣️」
「へ?」
「ソの音を出すの。」
なんてことでしょう。
どうやらぼーっとしている間に
順番にソの音を披露していたみたいです。
私は椅子から立ちました。
吹くのか吸うのか、そしてソの音はハーモニカのどのへんだったかまるでわかりません。私はおとなりの女の子にきくのも面倒で、5個くらいの音をいっぺんに吹いて、それから吸いました。そして再び椅子に座りました。カンペキです。
まるで何事もなかったかのように次の子のターンになりました。
やれやれ。今日のお昼はお弁当だったかな?それともパンの日だったかな?私は再び考えはじめました。