銭湯の畳の部屋にて

銭湯の畳の部屋で風呂から上がって寝転がっちゃうと、
想像以上に時間を奪われる。
あの場所は本当に危険だ。
だからかもしれないけど、
あの畳の部屋にはテレビが付いていて、
変な音楽が流れている。
だからなのだが、
正気の沙汰なら、最悪の場所だ。
テレビも字幕をオンしてない。
つまり、音楽に集中しないようにテレビを見なくては、
テレビを見ることができないようになっている。
だからといって、
寝ようとしようもんなら、音楽が攻撃してくる。
テレビの音だって小攻撃をぶっぱなしてる。
あなたが、正気の沙汰じゃねえならば、
耳をちぎったっておかしくない。
自分でね。
耳がちぎれたらいよいよ最悪だよ。
血が出るからね。
いっぱいいっぱいだよまったく。もう。
だからこう思うんだ。
銭湯の畳の部屋でやるべきことは、
寝転がってテレビを見ることでも、
眠ることでも、
音楽を聴くことでもない。
そう。
銭湯の畳の部屋から出ることだ。
さぁ早く立ち上がれ。
簡単に考えろ。
ほら、なんかソファのある静かな部屋もあるだろうに。
漫画の置いてあるさ。
でもね、
だからこそ、
銭湯の畳の部屋は成り立ってるというか、
成り寝転がってるんだって思うんだ。
仰天だよね。もう。