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北海道の停止線に見られる道路標識

日本の雪国地方は、場所によっては積もる雪が数mにも達する世界でも屈指の豪雪地帯である。そのため、交差点でも信号機が見えにくくならないように、停止線が見えなくても対応ができるように対策が施されている場合がある。

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北海道でよく見る指示標識「停止線」

この標識は、車両が停止する場合の位置であることを示すことにより、交通の安全と円滑を図る目的で設置される。踏切や横断歩道の手前、交差点の手前には道路標示「停止線」を設置するのだが、非舗装道路等で停止線が引けない場合、もしくは視認性が悪い場合は追加で道路標識「停止線」を設置する。

停止線の視認性が悪い場合というのは、大抵の場合「雪国の冬」であり、雪が積もって停止線が見えなくなるため、ほぼすべての停止線の傍らにこの道路標識が設置される。ただし後述するように別の種類の道路標識が設置される場合はそれらに替えられる。

雪国で信号機がある交差点や横断歩道・踏切の手前にある停止線には、道路標識「停止線」が設置されることが多い。設置位置は基本、停止線のすぐ横であり、すぐ横に設置できない場合は多少ずらした位置に設置される。実際にはズレた位置に設置されているケースも結構ある。

ちなみに、通常の道路で信号機のある交差点の停止線に高頻度で道路標識も設置されているのは北海道だけのようである。他の県では信号機が縦型になっている交差点でも道路標識「停止線」は見られない。北海道以外では、雪が降れば常に雪かきをすることが前提だということなのだろう。逆に北海道では、冬の間は雪が常に路面に定着していることもありうるということだ。

図: 北海道の信号機のある交差点では、停止線の位置に道路標識も設置されることが多い

信号機のない停止線には「止まれ」

交通規制基準には以下の記載があるが、実際の設置状況を見ると、一時停止の標識がある場所では停止線の標識を別に設置していることはほぼないようだ。北海道でも、一時停止の標識がある停止線には「停止線」の道路標識は見られない。

交差する道路の状況がよく視認することができ、かつ、その道路の交通を妨げない位置に設置するものとする。この場合において、道路標識「一時停止(330-A・B)」と道路標示「停止線(203)」とは、同一地点に設置することを原則とするが、状況によりやむを得ない場合は、道路標識「一時停止(330-A・B)」と道路標示「停止線(203)」が一対のものであることが認識できる程度の位置に設置するものとする。

出典: 交通規制基準「停止線」
場所: 北海道札幌市中央区

北海道で見られる一本道の信号機の停止線位置に横断歩道標識

北海道では、一本道の信号機付きの横断歩道の停止線付近に、他の都道府県では見られない横断歩道の道路標識が設置されている。ただし、常に停止線の横に設置されているわけではなく、信号機の支柱に取り付けられていることもあり、停止線の位置を正確に知るには不十分なこともあるようだ。

場所: 北海道札幌市南区 石川通 南38西11横断歩道
停止線の位置に横断歩道の道路標識が設置されており、これは他の都道府県では見られない。



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