見出し画像

道路のこのマークは何?

道路を歩いていると、表題のような白いひし形が描かれているのを見たことがあるだろう。これは何だろうか?


道路標示とは

道路に描かれている様々な模様のことを「道路標示」という。標識令で決まっていて法的規制効果があるものと、ルールは決められているものの法的な効果がないもの (法定外表示) に大別される。

今回のひし形は、法的効果がある道路標示「横断歩道又は自転車横断帯あり(210)」である。

ひし形の道路標示の先には信号機のない横断歩道が見える

ひし形の道路標示の意味

この標示は、前方に横断歩道等があることをあらかじめ示すことにより、横断歩道等を横断する歩行者及び自転車の安全を図るためのものである。

2つで1組のセットになっており、横断歩道の手前 30mにひとつ、40~50m手前にもうひとつ描かれているのが普通である。

出典: 交通規制基準

この標示は信号機のある横断歩道の手前には描かれないのが普通である。このひし形が描かれるのは以下の条件の場合である。

原則として次のいずれかに該当する道路

1. 横断歩道等の設置場所に信号機が設置されていない道路
2. 道路又は交通の状況により、横断歩道等の存在がその手前から十分に認識できない道路

出典: 交通規制基準

ひし形の道路標示の都道府県による差異

ところで、このひし形の書き方、都道府県によってひし形に切れ込みを入れるが、その入れ方に差異がある。切れ込みを入れるのは雨が降ったときの排水を行いやすくしてスリップを防止するためのようである。

おまけ: では逆三角形の道路標示は何?

実は、ひし形によく似た道路標示として逆三角形の表示も存在しており、交通規制基準に記載がある。

これは優先道路を表す際に、優先道路の手前30m、40~50mに一つずつ描かれる道路標示「前方優先道路(211)」である。

出典: 交通規制基準

しかし、この標示はとてもレアであり、筆者もまだ実物を見たことがない。セットで使われる道路標識「(329-2) 前方優先道路」の「徐行」は、全国の公道に約1,000枚しか存在しておらず、横断歩道数の約110万と比べると、1,000分の1未満のレア度である。

また、上の図表のようなケースでは実際には「止まれ」の標識と標示が使われていることが多く、わざわざ前方優先道路の表示は行わないだろう。

この逆三角形の標示が実際に使われている例があればコメント欄で報告してほしい。

こちらもどうぞ。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?