外食産業事業成長支援補助金に採択されるための「事業の成果目標」前半部分の書き方
1.外食産業事業成長支援補助金に採択されるための「事業の成果目標」前半部分の書き方
外食産業事業成長支援補助金の公募要領を見る限り、審査結果に最も影響を与えるのは、様式2「事業計画書」と解釈できますが、これは次の項目で構成されています。
様式2「事業計画書」の構成
事業計画名
1 事業内容(概要)
2 事業内容(詳細)
3 共同事業者の支援内容
4 実施体制
5 事業の成果目標
外食産業事業成長支援補助金を交付することによって、利益を高め、納税額を増加してくれそうな事業者が、採択される可能性が高いのは自明の理ですが、では具体的にどの程度の成果を見込んでいるのかを記載する欄が、「5事業の成果目標」です。今回はその前半部分の記載ポイントを見ていきます。
なお、公募要領や上記様式については以下のサイトからダウンロードできます。
外食産業事業成長支援補助金に採択されるための「事業の成果目標」前半部分の記載ポイント①方針を明確にする
当欄フォーマットには上図の記載があり、目標とする指標、指標名、現状値、目標値を記載します。まず、明確にしたいのは、当補助事業で売上を上げたいのか、利益を上げたいのか、その両方を狙いたいのかという方針を明確にする点です。
売上を上げる方針なら、客数を上げたいのか、客単価を上げたいのか、その両方を狙いたいのかという点を明確にします。利益を上げる方針なら、売上を上げたいのか、コストを減らしたいのか、その両方を狙うのかという点を明確にします。これにより、上表の左端の列をチョイスすることが可能になるでしょう。
よって、今回申請する補助金を使った事業内容が、その方針と一致している必要があることは言うまでもありません。
外食産業事業成長支援補助金に採択されるための「事業の成果目標」前半部分の記載ポイント②ターゲットを絞り込む
仮に、当補助金でマーケティング活動を実施し、客数を上げたいとした場合、上表左から2列目の「指標名」は「客数」になるでしょう。ですが、例えば「女性客」「ファミリー客」といったように、どのような顧客を増やしたいのか、ターゲットを絞ることが、採択の可能性を高めるだけでなく、以下の効果が期待できます。
まず、無駄なコストを削減することが期待できます。例えば、ターゲットが女性であれば、男性向けのマーケティング活動を行う必要はありません。また、ターゲットがファミリー層であれば、おひとり様向けのマーケティング活動を行う必要はありません。よって、ターゲットを絞り込むことで、無駄な広告費やマーケティング費を削減することが可能になります。
また、ターゲットに適した手段でマーケティング活動ができるため、成果が出るまでの時間が短縮できることも期待できます。例えば、ターゲットが男性であれば、男性向けのメディアやイベントでマーケティング活動を行うことができます。また、ターゲットが20代であれば、20代向けのSNSやアプリでマーケティング活動を行うことができます。よって、ターゲットを絞り込むことで、より効果的に顧客へアプローチすることが可能になります。
外食産業事業成長支援補助金に採択されるための「事業の成果目標」前半部分の記載ポイント③現状を把握できている指標にする
上表左から3列目には「現状値」を記載しますから、「指標名」は現在把握できているものにする必要があります。よって、女性客数を向上させたいものの、現状では女性客数を把握できていない場合、女性客を含めた「客数」を指標名にせざるを得ないでしょう。
ただし、ターゲットを絞り込むことは前述した効果が見込めますので、女性客をターゲットとした事業を展開していくことは、効果に繋がりやすいと言えます。
以上、採択を引き寄せる「5事業の成果目標」の前半部分の記載ポイントとして、①方針を明確にする、②ターゲットを絞り込む、③現状を把握できている指標にする、を見てきました。この記事を参考に、外食産業事業成長支援補助金に応募してみてください。次回は、当欄の後半について記載ポイントを見ていきます。
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