宿泊業の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイント②
事業が小規模であればあるほど、経営者の現場における作業負担は大きくなりがちですので、おのずと外部環境に目が向きにくくなります。
ですが、採択の可能性を高めるには外部環境を把握し、それに応じた事業展開が必要であり、このことは当補助金のルールブックである公募要領内にも書面審査の項目として下図赤線部分に記載があります。
当記事では、上記の審査項目を踏まえ<経営計画>「2.顧客ニーズと市場の動向」をどのように書くべきか、前回に引き続き、下記の持続化補助金ホームページからダウンロードできる宿泊業の計画書記載例に基づいて見ていきます。
【商工会議所エリア】
【商工会エリア】
以下は、今回見ていく記載例ですが、弊社が加筆した吹き出し部分などが書き方のポイントと考えており、以降でそれぞれを解説していきます。なお、今回の記事は2022年7月2日現在の情報に基づいています。
1. 宿泊業の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイントPart2
宿泊業の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイントPart2(1)市場全体の動向を記載する
当記載例は「2.顧客ニーズと市場の動向」として【宿泊市場】【顧客ニーズ】【競合について】という3つの見出しを設けていますが、このうち「市場の動向」に該当する部分は【宿泊市場】と【競合について】となります。
そして【宿泊市場】として、自社に限らず業界全体の動向を記載している点がポイントです。当欄で自社が大変であることを述べたがるケースが多い印象がありますが、それよりも客観的な視点で業界全体がどのような環境になっているのかを示すことが、適切な戦略の構築に役立つのではないでしょうか。
宿泊業の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイントPart2(2)顧客ニーズと市場の動向を切り分ける
当欄のタイトルは「顧客ニーズと市場の動向」ですが、これらをまとめて述べようとすると内容が冗長になりがちで、読み手の理解が進みにくくなるリスクが発生します。そこで「顧客ニーズ」と「市場の動向」を切り分けて記載すると、内容が整理され、読みやすくなる効果が期待できます。
当記載例では、前述の通り「市場の動向」として【宿泊市場】と【競合について】、「顧客ニーズ」はそのまま【顧客ニーズ】という見出しを設けて切り分けを行っています。このように切り分けをすることは、当欄に限らず計画書内にある他の欄でも意識したいポイントです。
宿泊業の計画書記載例から見る持続化補助金の採択ポイントPart2(3)競合動向を記載する
当欄の次には「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」という欄があり、文字通り自社の強みを記載します。この「強み」は競合と比較した場合の差別的優位性ですから、競合動向を把握し、外部環境として記述することは、記載した強みの説得力向上に役立ちます。
また、競合に目を向けることにより、自社の戦略の適切性を検証することも可能となります。なお、競合について記載する際は、当記載例のように競合の社名を示すとともに、できれば複数の競合を挙げ、各社の特徴を示して、より具体性を高めることを意識しましょう。
今回の記事では、宿泊業の計画書記載例の中で<経営計画>「2.顧客ニーズと市場の動向」を取り上げ、採択を引き寄せるポイントとして(1)市場全体の動向を記載する、(2)顧客ニーズと市場の動向を切り分ける、(3)競合動向を記載する、を挙げました。次回は「3.自社や自社の提供する商品・サービスの強み」の書き方を見ていきます。
【弊社ホームページ】
2.小規模事業者持続化補助金の計画書作成をサポートします。
1,000件を超える支援実績を通じて蓄積してきたノウハウを活用して、計画書作成のサポートを行い、採択の可能性を高めます。詳しくはこちらから↓↓↓
3.LINE友だち登録募集中
LINEで友だちとして繋がってくださった方には、リアル店舗の現場経験20年以上、コンサルティング歴10年以上【通算30年以上のノウハウ】を凝縮した【未公開のコラム】を優先的に配信しています。バックナンバーはこちらから↓↓↓
【LINE友だち登録はこちらから↓↓↓】