空撮:土木:河川:下小笠川の付け替え(静岡県掛川市)
下小笠川は菊川との合流地点付近で大きく蛇行し、また川底が周囲の土地よりも高くなる天井川となっていて、水害の要因となっていた。そこで湾曲部を短絡する捷水路を建設し、2006年に流路の付け替えが行なわれた。
空撮写真、左の大きく蛇行しているのが旧河道で、右が現河道。人工的に造られた現河道は、途中まで直線を用いて水の流れを促すと同時に、菊川との合流部の角度を浅くして水流がスムーズになるように意図された線形ということがわかる。
地理院地図
廃川になった下小笠川の旧河道と新川(にっかわ)橋の跡。
橋が廃止されて、道路部分は土手になっている。
廃川後に土砂で埋め立てられているようだが、周囲の家屋と廃川跡を見比べると天井川の雰囲気がよくわかる。
下小笠川の旧河道沿いに成立した掛川市東大坂区の集落(静岡県)。
川の流れに沿って自然堤防と呼ばれる微高地が形成され、そこに人々が定着して集落が形成された。一度集落が形成すると、川の氾濫を防ぐために堤防が築かれ、川の堆積作用とのいたちごっこで天井川となった。手前の水田は後背湿地を開発したもの。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?