悪の凡庸さ~ハンナ・アーレントの警告
世界最大の悪は、ごく平凡な人間が行う悪です。そんな人には動機もなく、信念も邪心も悪魔的な意図もない。人間であることを拒絶した者なのです。そして、この現象を、私は「悪の凡庸さ」と名付けました。
~ 特化型のワクチンを打つなら、家で安静にしていなければならないはず。ワクチンを打って旅行に行こう!などというキャンペーンは合理的でないと、早めに気付くべき(だった)。
■ハンナ・アーレント 珠玉の名言・格言21選(心を輝かせる名言集 より)
今世紀に現れた悪は予想以上に根源的なものでした。今ならわかります。根源悪とは、わかりやすい動機による悪とは違います。利己心による悪ではなく人間を無用の存在にしてしまうことです。
リアリティとは、『ナチは私たち自身のように人間である』ということだ。つまり悪夢は、人間が何をなすことができるかということを、彼らが疑いなく証明したということである。言いかえれば、悪の問題はヨーロッパの戦後の知的生活の根本問題となるだろう。
全体主義とは、その人間性を破壊するもの。
私たちは、自分自身の内で、そして世界の中で起こっていることについて語ることを通して、それを人間化するのであり、またそうした語りの中で、人間であることを学ぶのです。
強制収容所での教えです。
「犯罪行為がなくとも罰は下せる」 「搾取が利益を生む必要はない」「労働が成果を伴わなくても構わない」
強制収容所とはいかなる行為も感情も、その意味を失うところです。無意味が生まれる所とも言えます。
暴力は、権力が危うくなると現れてくる。
権力は人々の承認を得て成立するもの。権力が必要とするのは正当性。
最も急進的な革命家も、ひとたび革命が起こるや、たちまち保守主義者に化けてしまう。
私たちは過去をなかったことにできないのと同様に、過去を克服することもできないが、過去を受け止めることはできる。