うにてんてん

小説が読めない

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パフェ日和

5月27日 快晴 早起きをして吉祥寺へ向かい、井の頭公園を散歩する土曜日の午前10時。 老夫婦がベンチでたそがれていたり、子供がはしゃいだ末に転んでいたり、スワンボートを漕いでいたり、ガチ装備でランニングしていたり、なんとなく歩く私だったり。 喫茶店の新規開拓、ガパオライスのランチセット1300円。 単純なので、おいしいごはんを食べると必ず幸せに直結する。 1300円以上の幸せを手に入れたので実質タダ、むしろ還元。 ご飯を食べ終え"絶対ひかるが好きだと思って"と普段小説

    • コンビニで済む話では

      2024.09.08 1:10 夜の空気が心地よくなりつつあるこの頃、皆さまいかがお過ごしでしょうか。わたしは眠れない夜が続いておりますが、深夜の散歩は不眠症の特権でもありますよね。 そうなんです、現在わたしは自動販売機を目掛けて夜の街を練り歩いております。 本来であれば自宅から徒歩2分の自動販売機で缶のコカ・コーラを購入する予定でしたが、機械も眠たくなる時だってあります。すやすやと眠っている様子でした。 そこでわたしは自動販売機を探す旅の隊長となり、普段通ることのないス

      • 不審者

        日々 多重夢を見る 寝坊して 遅刻して 怒られる 夢 目が覚めて時計を見たら早朝 夢だった 良かった ふー というところまでが夢で 目を覚ますと本当に寝坊して 遅刻している なんてことがある 今日は同じ夢を何度も見た 閉めていたはずの鍵が突然開いて 「観葉植物屋さんで〜す」という声と共に足音が近づく 目は開かず体も動かない 人の気配を近くで感じた時 やっと体が動く 目が覚める 目の前に兄がいた 夢だったんだ と安心する そしてこの金縛りのような話を兄にする とい

        • 整った日の話

          春の匂いに包まれた土曜日、桜は咲いていないものの、季節を感じるには十分だった。 自然光も彩度の高い景色も苦手な私が、隣駅のラーメン屋まで歩いてしまうという異例の快挙を成し遂げた正午。 心の休息を求め、海を眺めるためにお台場へ向かう夜。 ご飯を決める時の候補はファミレスかフードコート、どちらも捨てがたいものだったが、営業時間と距離を考慮し後者に決定。数年ぶりのフードコートは懐かしさを感じ無性にわくわくした。 空腹を満たしたところで海に行くかと思いきや、ゲームセンターで人

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          物忘

          私は物の紛失に特化したADHDだ。 単なる不注意と言ってしまえば済む話だが、そんな言葉では擁護しきれない。 ・AirPods AirPodsプロのケースのみが2つある。 5回ほど買い直し、現在は片耳がない。 ・財布 交番や警察署に届けてくれる優しい人に拾われることもあるが、まだ手元に返ってきていない財布は2つある。 カード類の再発行に関しては手馴れたものだ。 ・スマホ 母に車で送ってもらう時は帰り際に「忘れ物ないね!大丈夫だね!」と念入りにダブルチェックを行う。 車を

          じわじわと

          春に向かっていくのを感じてわくわくする半面、このまま移り変わる季節に置いていかれてしまうような気がして怖くなる 季節の変わり目に聴いた曲や情景の記憶はいつまでも鮮明に残るから どこへ行くかも、なにを聴くかも、全ての物事に対して慎重になっている気がします 今日は暖かかった いくつもの感情が脳内をぐるぐる回ったね 春は好きだけど寂しい季節です 環境が変わることも新しい出会いがあることも 学生時代の私には不得意なものだったから 春の印象は孤独が強い 今日はどことなく孤独を感

          大人になったその分だけ青春を美化し続ける

          備忘録は美化された記憶に過ぎない 今生きてる日常も苦しくて逃げ出したいはずなのに いつか戻りたいなんて思ってしまうんだろうな くだらないし しょうもない そう思いながら自分自身全ての過去を美化し続けている くだらない日々にばんざいだあ

          大人になったその分だけ青春を美化し続ける

          さむいね

          雪を楽しいと思えていた頃とか、見たい番組をテレビジョンの番組表にマルして迎えた年末年始とか、お手紙を書いていい子に眠った12月24日の夜とか いつの間にか無くなってしまったな これが大人になるということなら 私はずっと子供でいたかったと思い続けてしまうけれど 自分の足で帰宅してお風呂に入って、暖かい部屋でお酒を飲みながら鍋を食べてるこの瞬間は10歳の私に自慢したくなる 寒いな、濡れるのも電車止まって帰れなくなるのもやだな、と負の感情で埋めつくされてしまいそうになっても

          29点ぐらい

          期待して、頑張って、傷付くを繰り返してきた人生です 誰かのために生きてしまうと負のループから抜け出せなくなる 自分が変わることで、気持ちを伝えることで何かが変わるんじゃないかと無意識的に期待してしまう悪い癖 助けを求められ時間と労力を費やしても、お互いの着地点に相違がある限りはエゴでしかなくて、自分に落ち度があった事実から目を背け裏切られたという感情だけが残ってしまう悪い癖 裏切ってやるぞ!なんて故意的な人、存在しないのにね 相手の見えている部分だけを見て、私が見せてい

          がんばりたいとおもいます

          部活の顧問から放たれる言葉や思考は、当時中学生だった私にとっての全てでした レース後の振り返りプリント、文末に「頑張りたいと思います」と書いた 数日後手元に返ってきたプリントにオレンジ色の筆ペンで書かれた「思うだけでは意味がない」 頑張りたいと思いますと頑張ります 思考と決意 同じようで全然違うんだ、と気付かされた瞬間だった その日から私は頑張りたいと思いますと言わなくなり、思考ではなく行動で示す、頑張ることで存在価値を見い出せる、そんな中学生活を送っていた でも今

          がんばりたいとおもいます

          あけましておめでとうございます

          2月、毎日送迎してくれて、お昼に連れ出してくれて、仕事なんてしなくていい!と落ち込んだ時はアウトレットまで車を走らせてくれる上司との異常な日々がなくなった。 誰が見ても分かるような接し方の豹変には、当事者である私が1番恐怖心を感じた。 何かしてしまったのか、この会社に必要ないと見放されたのか、マイナスな感情ばかりが脳内をよぎり、毎日出勤するのが怖かった。 数ヶ月は真剣に転職を考えていたし、声をかけてもらって気の向くままについて行ったあの頃の自分を本気で恨む日々。 エラーが

          あけましておめでとうございます

          理科準備室の綾野剛

          校舎は静まり返っていた。 三階の教室の窓からぼんやり外を眺めると、全校朝礼が始まっている。 校長先生の話を真面目に聞いている学級委員、前の子にちょっかいを出しているサッカー少年、足で砂いじりをして小さな山を作っている5年3組のあの子、最後尾で先生に拘束されている特別支援学級の子、綺麗に整列はしているものの、個性を一望できた。 校舎を出る時になぜ誰も誘ってくれなかったのか、いつ全校生徒が校庭に集まったのか、担任は点呼をする際に一人足りないと思わなかったのか、複数の違和感を抱え

          理科準備室の綾野剛

          ビーリアルだかなんだか

          金曜日の夜、電車に乗る。 今日の西武拝島線は当たりだ。 悪臭を放ちがちなおじさんがビタビタの距離で服をパタパタさせていないし、なんといっても不快感とは無縁の配列。 平日を乗り越えた私を祝福してくれている。 そうに違いないと思い、西武線に感謝をするなどした。 電車の雑音を消すためヨルシカを流しながら、仕事終わりに購入した長濱ねるの"たゆたう"を読む。 乗り換えの駅を確認するため、ふと横を見る。 年下の女の子が「ビーリアル」とやらを撮影している。 当たりの電車、ヨルシカ

          ビーリアルだかなんだか

          記念日

          8月20日 いつもは見守り担当のバッティングセンターに行った。 200円もらって20球分バットをぶん回した。 何球か当った。 ボールが飛んでいく爽快感、仕事が終わって帰り道を歩きながら飲むビールの1口目ぐらい気持ち良かった。 楽しくなっちゃって、また200円もらった。 1回もバットを振れなかった私が、いきなり40球と向き合った。 思ったよりも早くバットをぶんぶん振り回してしまったのでなにかが大きく変わった自覚はないけれど、幼少期の向上心を少し取り戻した気がする。 心情の

          ひとりごと

          ひねくれてる ってなんだろう 行きたくない場所に連れて行かれて 楽しめなかったらひねくれもの? ほぼ下着みたいな服着た渋谷の女の子見て 可愛いではなく ほぼ下着やんと思うのはひねくれもの? 万人受け恋愛映画の良さに気付けず つまらないと思ってしまったらひねくれもの? チル(笑)な空間でシーシャを吸って煙まみれになる 自分を想像して苦笑いしてしまうのはひねくれもの? 勿論、好きでひねくれてるわけではない ただ、こういう話をすると ほぼ100パーセントの確率で ひねくれ

          趣味は映画です!と言えるようになった

          自宅のテレビとは比べ物にならない大きさのスクリーンに映し出される映像、壁の薄い賃貸ではクレームがくるほどの音響、ほぼ直角なのになぜか座り心地の良い椅子と共に、暗闇で過ごす約2時間。 私は映画を観るのが好き。 というより、映画館で映画を観るのが好き。 もはや映画ではなく、映画館が好きなのでは、と思うくらい。 ただ、これはどこの映画館でもいいわけではない。 話題性のある作品が多く上映されている大きな映画館は、大前提、大人数の空間に耐えられない。 休み時間にドアの前を陣取る女子

          趣味は映画です!と言えるようになった