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なかったはずの感情

わたしには、いろんな感情がある
喜んだり、楽しんだり、嬉しかったり
悲しかったり、苦しかったり、不安だったり

ポジティブな感情は、心地よいからそのままにしているけれど
ネガティブな感情は、つい、なかったことにしたり、目を逸らしたり
あるいは、こんな感情を持ってはいけない、と押しこめたりしてきた

ずっとずっとなかったことにされて、
奥深くに閉じ込められていたわたしの感情たちは
消えることなく

だんだんと、目を逸らしていても
黒いシミのような、泥のような、闇が
足元に、背後に、広がっているのがわかる

それを感じないようにと頑張っていたら
ポジティブな感情すらも、感じられなくなっていった

そこに広がるのは
灰色の、ざらざらとした、何があっても何もない、世界

わたしは、この全てて「わたし」なのであって
できているところもできていないところも
どちらも否定されるものではなくて
持ってはいけない感情などない、ということに
ずっと気がつかずにいた

押しこめられた感情たちは
その出口を求めてわたしを内側から掘り進み
わたしはその形を保つだけで精一杯で

誰か、が助けてくれるのではない
わたし、が助けなくてはならない
いや、ただ、認めればいいのだ

否定をすることで
自分自身を傷つけることをやめ
怖くて情けないけれど
みんなそんなもんなんだよと
自分を受け入れてあげること

そんなこと怖くてできないと思っていたけれど
そんなことをしたほうが怖くなかった

目を逸らしていると不安はどんどん大きくなる
見てしまえば、ショックはあっても、何かができる

見なければ消えるものなど
この世にはないんだな
たとえ目に見えない感情であっても

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