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ニコラシカ

大人になりかけの頃、背伸びがしたくなる。
色々な事、物に興味が出てくる。
女性にもてたいことが目的といい切ろう。

その頃はデートの最後はワンショットバーに
行くことが多くなる。
知らずにお酒にも興味が出てくる。

後輩が「今度の土曜日、初デートなんですよ。
飯は決めているんですけど・・バーで何飲んだらいいですかね?」

他から聞いた情報をスポンジの様に吸収してそれを自分の
情報で発信したくなる。
「カクテルにはいろんな意味があって・・1杯目はこれ、次はこれ
最後はこれ見たいに3杯ぐらいで決めるのがいいよな」と
まるで花言葉のようにカクテルの意味を語り、
カクテルブックを渡し当日に備えたらいいと。

デート当日、教えたはいいが他人事ながら不安になって、
バーに行ってみた。
「いた!」女性とテーブル席で向かい合わせになっている。
オーダーを終えてテーブルにカクテルが運ばれてきた。
後輩は「遠慮しないで、のんで、のんで」と勧めている。
本人は気にせず2、3杯オーダーしているようだ。
彼は嬉しそうに見えたが向かいに座る彼女は目の前のカクテルに
視線を向けられていた。
そこには一口も口にしないニコラシカがおいてあった。
翌日後輩は「カクテルなんてダメですよ、受け悪かったですし」と
くさっていたが。
ニコラシカを見続けた彼女が忘れられない。
口の中でシェイクするカクテルニコラシカは上位すぎる。
なぜ?あれを選ぶのか、また人生は面白い。
#大人 #カクテル #デート #バー #せつない #人生

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