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平成最後の桜に寄せて

2019年4月10日


 朝から雨が降っている。予報によると、これから数日の間はこんな天気が続くらしい。次に晴れる頃には、桜の花はだいぶ散ってしまっているだろう。「平成最後の」と派手にもてはやされた桜も、終わりはこんなものなのだろうか。

 とても、不思議な感じがする。令和が始まるまであとぎりぎりという中、これでまた一つ「平成」が去っていくのはもちろん悲しいのだけれど、「でも、そこまでは悲しくないのかもな」とどこか諦めてもいる。何かが一区切りついたことへの寂しさはがある一方で、「どうにもできないから」と妙に納得して飲み込もうとする気分も働いている。そもそも、そんなに悲しいとも思っていないのだろうか?

 一つだけ分かるのは、来年桜の開花を迎えるときには、世間も、そして私も、「令和最初の桜!」とお祭り騒ぎになっているだろうな、ということだ。

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