包茎治療について

はじめまして。
このノートが必要な人にちゃんと届いてくれるのか不安ですが、とりあえず書いていきます。
本気でよい包茎治療を受けたいという人に向けて書きます。

なお、診断、定義等はかなり曖昧なまま放置されている現状があると思いますので、正確性を期すため、適宜修正することがありますのでご了承ください。

包茎治療について投稿する目的

自分はおそらく唯一無二の質の高い包茎治療を行っている医師だと思いますので、できるだけ多くの患者さんに治療の内容を知ってもらい、将来的にはこの方法がデファクトスタンダードだよねと世間に広めたいのが動機です。

自己紹介

では、かくいう自分はどんな医師か。
私は、人を評価する場合、基本的には経歴ではなく、現在何をしているか、何を言っているか、そこにロジックがあるか、で判断します。
ただ、人によっては経歴を気にする人は当然いますし、綺麗事言いましたが自分も気にしてしまうこともあるのが実情です。

私は、東京大学の理科三類という医学部へ主に進学するところに入学し、そのまま医学部を卒業、形成外科で修練を積んだあと、美容外科として現在主に包茎手術を行っております。

自分は手先の器用さにはある程度の自信があります。趣味はルービックキューブです。これに関しては指の動きがなまってしまわないように継続しており、手術に深くかかわる趣味です。

これらの経歴がどう包茎治療に活かされ、どう質の高い治療に結びついているか、そもそも包茎治療において質が高いとは何なのか。嘘偽りなく述べていきたいと思っています。(自分が正しいと思っているという意味で、間違えることはあるかもしれませんのでご了承を)

包茎とは

まずどんな状態を包茎というのか。

実は厳密な定義をすること自体が難しいと思います。

多くのクリニックでは仮性包茎・嵌頓包茎・真性包茎の3種類に分類していると思います。

しかし、厳密な定義のコンセンサスは得られていないのが現状ではないでしょうか。

真性包茎の定義の中に嵌頓包茎を入れていたり、真性包茎も嵌頓包茎も保険適応だとか、真性包茎のみ保険適応だとか、嵌頓包茎とカントン包茎を区別していたり、勃起時の状態を基準に加味したり…
調べても正直よくわかりません。

そこで、多くの包茎手術を適切に治療してきた経験から、様々なクリニックの認識と私自身の主張を調整して、こうすべきだという分類を提唱してみたいと思います。

というのも、手術方法には明確な違いがあり、診断によって要求される技術も異なり金額に差異を設けている現状がある限り、治療側から見て逆説的に診断の定義がなされるべきだと思うからです。

包茎治療に詳しくなかったり、保険手術(環状切開)のみやっている人が定義を決めるべきではありません。

包茎の分類

真性包茎

まず、真性包茎の定義です。真性包茎なら保険適用されるので、これであるかどうかはかなり重要ではありますが、どこを見ても厳密な定義がありません。

そこで、私が提唱する定義は、真性包茎=「通常時に亀頭を完全に露出するのが物理的に不可能な状態」です。

「物理的に」の部分が重要で、物理的には剥けるが、「心理的に」剥けない人もいると思います。保険が適用されるかどうかは国の医療政策に係る重要な観点ですので、その基準が本人の心理の匙加減であってはならないと思います。物理的に剥けるのだが、亀頭を見るのが心理的に怖くて剥いたことがない、自分では剥けない、あるいは医師が剥こうとしても「痛いからやめてください」となって剥けないというケースは多くあります。仮にそのような場合も「真性包茎」と定義してしまうと、真性包茎の中に二種類の包茎が含まれてしまうことになります。そしてその二種類で手術方法も異なります。果たしてそれを区別せず「真性包茎」と言ってしまうのは疾患の分類として適切でしょうか。

嵌頓包茎

これも定義には議論の余地が大いにあります。

まず、保険治療で言う「嵌頓包茎」は、嵌頓包茎=「包皮を無理に剝いてしまい、包皮輪という狭い部分がペニスを締め付け、自分では戻せなくなったか浮腫やうっ血など不都合が生じている状態」との共通認識はあるみたいです。

この嵌頓包茎を真性包茎に入れてしまう分類もあるみたいです。
参照:国民生活センター報道発表資料 https://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20160623_2.pdf

しかし、そうするとやはり真性包茎の中に二種類含まれることになり、不適切であることと、狭窄があって剥いて締め付けがあるが自分で頑張って戻せた人は保険適用されないのに、戻せなかった人だけ保険適用になるのは不平等です。頑張れば戻せるのに自分の匙加減で戻せないと主張し泌尿器科を受診すれば保険適用になってしまうのはいかがなものでしょうか。

保険適用の治療内容には、J068 嵌頓包茎整復法、K828-1 背面切開術、K828-2 環状切除術がありますが、そのうち最も根本的な手術は環状切除術のみです。自由診療には他の治療もあります。

嵌頓包茎の場合は、保険治療での根治手術である環状切開術は適用されず、嵌頓包茎整復法や背面切開術のみ適用されるという建付けにするのは一案で合理的ですが、そう記されているソースを知りません。

では、一方、狭窄があって剥いて締め付けがあるが自分で頑張って戻せた人の診断はどうなるでしょうか。私はこれを「嵌頓型包茎」と名付けるのがよいのではないかと思います。私の提唱する定義はこうです。

嵌頓型包茎=「物理的に完全に亀頭を露出することは可能だが、包皮輪が狭く、通常時でも剥くのに物理的な抵抗があり、通常時に剥いた状態でも陰茎を締め付けている様子が見られ、その状態で放置すると浮腫やうっ血など不都合が生じると思われる包茎」

嵌頓包茎との違いは、剥いた状態でロックされてしまった(嵌頓包茎)か、すぐに自分で戻せば後遺症なく戻る状態か(嵌頓型包茎)でしょう。

問題はこのような嵌頓型包茎が、保険適用なのかどうかです。

さきほどの国民生活センターの定義だとこの嵌頓型包茎は戻せるわけですから、嵌頓包茎ではありません。つまり仮性包茎ということになります。

しかし前述のように、現状、戻せるか戻せないかという自分の匙加減で嵌頓包茎と診断してしまうことが可能である定義であれば、患者思いのドクターであればこれを嵌頓包茎とか真性包茎と診断名をつけて環状切除術までしてしまうかもしれません。

しかし、その原資はみんなが納めた保険料です。嵌頓型包茎であって自分で剥いたり戻したりできるようなものは性行為も十分可能ですし、洗って清潔を保つことも可能なわけです。これをみんなの保険料で治療しているのはおかしいでしょう。

なお、包茎専門のクリニックで診察を受けてドクターが診断を下す場合は、すでに腫れあがっている状態の包茎を除き、厳密な意味での「嵌頓包茎」の診断になることはありません。なぜなら、ドクターは戻し方を心得ているのですぐ戻せるからです。ただし、嵌頓型包茎というのは自分が考えた提案ですので、それにつける名称が現時点では存在しません。そこでこの厳密には「嵌頓型包茎」であるものを「嵌頓包茎」として診断を言い渡しているのが実情でしょう。これをカタカナ表記で「カントン包茎」と命名するクリニックもあるみたいですが、さきほどの国民生活センターの資料では嵌頓包茎=カントン包茎としてしまっているので、話がややこしくなるだけです。

ここはやはり新たな名称が模索されるべきで、私は「嵌頓型包茎」というのを提唱します。

ただ、一点、定義上の注意点としては、定義の中の「その状態で放置すると浮腫やうっ血など不都合が生じると思われる」という部分に関しては診断するドクターの裁量であるということです。
多少狭窄部位が見られるようでも嵌頓型というには狭窄が軽すぎるみたいな症例も多いわけです。それを嵌頓型包茎に入れるのか、仮性包茎に入れるのかはかなり難しいです。

仮性包茎

最後に、仮性包茎ですが、以上の定義からもうお分かりだと思いますが、
私の提案する定義は、

仮性包茎=「物理的に完全に亀頭を露出することが可能で、その状態で放置しても何ら支障のきたさないであろう状態の包茎」

です。

以上のように定義しておくと、治療に関連するメリットが多いです。

例えば、亀頭増大術のみ希望される患者さんも多いですが、嵌頓型包茎との診断であれば、お断りすることになります。なぜなら、亀頭増大術を施行して、包皮が亀頭のカリにせき止められて被りづらい状態になると、浮腫、うっ血が生じる可能性があるからです。そうした場合は狭窄部を切除する手術も併用する必要があります。そうすると、亀頭増大術のみをご希望される場合は、仮性包茎の診断を受けた場合のみ、とクリアカットに説明することができるわけです。

さて、診断に関しての概要と現状把握、私の提案が以上です。間違っていることもあるかもしれませんが、その場合はソース付きで教えていただけると幸いです。

次回からはいよいよ、私の特殊な(自称最適な)治療方法等をお話しできればと思います。


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