日本のアニメ・マンガ・ゲームのこれから ~ただの元・子供が思うこと~
こんにちは。今日はちょっと真面目に、日本のアニメ、マンガ、ゲームとその未来について考えてみたいと思います。あらかじめお断りしておきますが、私はコンテンツ業界のプロではありません。むしろ、昔からアニメやマンガが好きだったただの元・子供で、今もその気持ちは変わりません(昔ほど自由な時間がないのが惜しいですが…)。そんな私が、なぜこのテーマを急に語りたくなったのかというと、スタートアップやイノベーションの話をしていた時にふと出た、「日本に手放しで来てくれる海外の研究者は、日本文化やコンテンツのファンだから」という話がきっかけでした。
日本のアニメやマンガ、ゲームなどのコンテンツが海外でも人気なのはよく知られていて、それをきっかけに日本に移住してきた友人や同僚も少なからずいます。実際、以前大学の研究室や会社で出会った海外からの学生や同僚も、日本文化が好きでわざわざ来たという人がほとんどでした。日本が世界から注目されることは誇らしいし、こうして日本に興味を持つ優秀な人が集まることは本当に素晴らしいことだと思います。ただ、もちろん日本のイノベーションを真に活性化するには、研究者にとって魅力的なキャリア環境を整えることが不可欠です。この話は雑談の一部として聞いてくださいね!
さて、そんな背景がありつつも、先日、アメリカの美術館で行われていた韓国のポップカルチャーの展示会を見に行ったのですが、そこで大きな驚きがありました。韓国人の友人と一緒に行ったのですが、彼女の解説によれば、今のK-POPブームや韓国のエンタメ文化は、実は国の戦略的な支援のもとで計画的に育てられてきたものだとのこと。それが約30年の間に急成長を遂げ、今や韓国の漫画やゲームも世界的に大活躍を見せています。
誤解しないでいただきたいのですが、私個人としては、どの国のコンテンツでも面白ければ大歓迎です。むしろ、面白い作品が増えれば増えるほど嬉しいくらいです。しかし先の話に戻ると、「日本文化の魅力で、海外から優秀な人を引き寄せる」ためには、日本のコンテンツが常に世界のトップに位置していることが理想的です。(個人的にも自分が海外で日本出身だと名乗ったときに、嬉しそうにアニメやマンガの話をしてくれる外国の方がいると、誇らしく感じるものです。それがなくなってしまうとしたら、少し寂しい気持ちになるかもしれません。)
実際、最近の漫画業界では韓国のウェブトゥーンが急速に広がりを見せています。ウェブトゥーンと日本の伝統的な漫画の違いについて、こちらの記事(現代ビジネス)に詳しく書かれていました。簡単に言うと、ウェブトゥーンは従来の漫画とは作り方が全く異なり、3Dモデルを使用して制作されることが多く、速いペースでコンテンツを提供できるため、無料で数話を公開し、後半を有料にするという収益化が可能です。このスピード感は、1コマずつ丁寧に描き上げる日本の伝統的なスタイルでは実現しにくい部分です。
また、ウェブトゥーンはスマホなどで読みやすく設計されており、特に若年層にとって手軽です。これになれた若者世代にとって、日本の漫画は「少し古い」「読みづらい」と感じられてしまうこともあるようです。
そして、最も驚いたのは、韓国ではこのようなコンテンツ産業に対する政府の支援が非常に手厚いという点です。韓国の若者は、専門学校で無料で学ぶことができ、プロの道を目指すための環境が整っています。一方、日本では、麻生太郎氏がかつて漫画図書館を作ろうとした際に批判を受け、計画が中止されてしまったというエピソードもあり、国を挙げてコンテンツ産業支援するとはいっていないようです*。今でも、漫画家やアニメーターとして活躍するには、才能と並々ならぬ努力が必要で、選ばれた人だけが辿り着ける道とされています。
この現状は、漫画・アニメ大国としての日本を誇りに思っている私には少し残念です。日本のコンテンツが常に世界に通用する存在であり続けてほしいと願う一方で、国としてこの産業にどのように取り組んでいくのかも、今後の日本にとって大切な課題だと感じます。
*(個人的には、東京オリンピックにも漫画やゲームの色がほとんどなかったのはとても残念でした。ドラクエの音楽が流れたのは良かったですが..もっと日本のキャラクターたちが縦横無尽に飛び回る様子を見たかったなあ。と、心の中の元・子供が言っています。笑)
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