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「狸でモユクなたぬき蕎麦」チートデー旅行記⑤~札幌すすきの編~

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【前回までのあらすじ】
俺様はアルロンだ。
友人らと泊まった札幌のガーデンズリゾートときわ、新築のコテージが豪華すぎて俺様のスカウターがぶっ壊れちまった。
コテージでのバーベキューは、なかなか楽しませてもらった。やはり全員で動き全員で楽しむのがバーベキューというものだ。バーベキューのときに働かない者など必要ない!消えろ!
さて、3日目はどう過ごしてやろうか……

【3日目 札幌】

豪華な朝を迎えたのは、午前6時すぎだった。だれよりも早く寝たのでだれよりも早く起きたと思ったのだが、起床順位は6人中5位だった。みんな、ちゃんと寝てる?

チェックアウトは午前11時30分だったので、それまでの約5時間は豪華な部屋でだらだらうだうだしていた。こういう時間も旅の醍醐味である。

気がつけばチェックアウトの時間に。現地解散すると、僕は北へと車を走らせた。



バビューン!🚙



特に行くあてなどなかったのだが、アルロンには「札幌に来るとすすきのを目指す」という謎の習性があるため、すすきの周辺にやってきた。

とりあえず有料駐車場に車を停め、ぶらぶらと散策する。


それにしても、暑い。曇天ではあるものの、それだけに湿度が高い気がする。スチーム掃除機の蒸気が充満した空間にいるような、なんとも言えない不快感。これはもはや状態異常だ。「どく」でも「まひ」でもない、「じとじと」。すべての能力値が1段階低下する、おそろしい状態異常だ。

こういうときは、空調の効いた建物の中に入るのが最適手。ヒートアイランド現象の元凶に助けを請うのは些か癪だが、背に腹は代えられぬ。

良さげな建物を探しながらてくてく歩いていると、お、お前は……!


ラフィラ……!? お前、ラフィラなのか!?」

「黙れ! 私はもう、お前の知っているラフィラではない!」

我が名はCOCONO(ココノ)。すすきのを統べる王なり。

僕の知らない間に、COCONOココノ SUSUKINOススキノなるものができていた。

昼食もまだだし、ここいらで休憩を兼ねたランチタイムとしようか。そう思い、ラフィ……じゃなくてココノへ入る。



涼しい。




あまりの涼しさに、全身の汗腺が安堵の表情をしている。しばし休んでくれたまえ。

月曜日にもかかわらず人が多い。あ、そうか。世間は夏休みorお盆休みだし、そもそも山の日の振替休日だった。こういう日くらい、商業施設になんか行かず家で休んでいればいいのに(ブーメラン)。


涼しさに包まれながら、フードエリアにやってきた。カップルと思しき男女の繋いだ手をトーーーンする衝動を抑え、どこで昼食をいただこうか物色する。

しかし、どこもオシャレすぎて、一人ランチするにはハードルが高い。あと値段が高い。

そうか、ここはもう僕なんかが来ては行けない聖域になってしまったのか。まあラフィラ時代もそんなに来たことはなかったけれど。ビアガーデンでしこたまモスコミュール飲んだときくらいか。

僕はここにいるべきではない。そう思ってから外に出るまで、時間はあまりかからなかった。


「じゃあなココノ。達者でな」


ココノと決別した僕は、再びあてのない旅路に出た。


🚶


じとじとの中を彷徨っているうちに、狸小路のアーケードにやってきた。

ぶらぶら歩いていると、馴染みのない目新しい建物が。こ、こいつは……!


「お、お前は一体……!?」

「フ……この私を知らないとは……お前も堕ちたものだな」

私はmoyuk SAPPORO(モユクサッポロ)。以後お見知りおきを。

僕の知らない間に、moyukモユク SAPPOROサッポロなるものができていた。

2023年7月20日にグランドオープンしたらしい。
この辺を最後に訪れたのは昨年(2023年)の4月だから、知らなくて当然か。御挨拶が遅れて申し訳ありませんでした、モユクさん。

湿気でべちゃべちゃなTシャツのまま、モユクに入る。



涼しい。




施設内温度が快適に保たれているのは、ひとえに空調機械のおかげである。空調機械を管理・点検する仕事に就いていたこともあり、空調機械をリスペクトしてやまない。いつもありがとうございます。

さて昼食だ。ここも非常にオシャンティーでどこもそれなりのお値段だが、これ以上腹の虫の大合唱を聞く余裕などない。是が非でもここで食べなければ。


というわけでやってきたのは、そばまえ

けっこう空腹だったのでカツ丼と蕎麦のセットにしようかとも思ったが、なんとなく冷やしたぬき蕎麦に惹かれた。狸小路のモユク(「たぬき」という意味らしい)で冷やしたぬき蕎麦を食べる。この特段意味のない語呂合わせのために、断腸の思いでカツ丼を諦めた。すまない。

ランチタイムのピークは過ぎていたものの、けっこう待ち時間は長かった。体感では30分くらいだが、たぶんせいぜい15分くらいしか経っていないんだろう。空腹時の待ち時間は長く感じがち。

そんなこんなで、真打登場。

お映えでいらっしゃる

麺は更科蕎麦か田舎蕎麦かを選択できる。僕は細麺が好きなので、更科をチョイス。
デフォルトで生卵が中央に配置されるのだが、生卵はあまり得意ではないのではずした。
こういう細かい注文、タッチパネルだと気兼ねなくできるので助かる。


さあ食べよう。ずるずる。


うんまい。


はい、間違いない。暑い日には冷たい蕎麦に限る。いや限らないわ。ラーメンでもうどんでもそうめんでも、冷たい麺なら可とする。なんならクソ寒い冬でも家中あったかくして冷たい麺食べるから、冷たい蕎麦はオールシーズン。ストップザシーズンインザ蕎麦だ。心潤してくれ。


🍽️(たぬきも蕎麦も絵文字がなかった……)


昼食後は、nORBESAノルベサへ。

まんだらけと駿河屋にて、中古のホビーやゲームをウインドウショッピングする。オタク丸出しである。ここは僕の精神を安定させるのに必要な場所なのである。
「激突トマラルク」(L'Arc〜en〜Cielとコラボしたゲーム)が置いてあったのでつい買いそうになった。しかし、マリオカートでも安全運転するほどレーシングゲームが壊滅的に苦手なので、購入は断念した。

ノルベサは楽しい空間だが、特になにか買うつもりもないのに長いことウロウロするのも憚られる。1時間ほど滞在して、愛車へ戻った。


🎡


時刻はいつの間にか午後5時。さあこの後はどうする。

宿は決めていない。ビジネスホテルを検索するも、最低でも7,000円代。これはちょっと今の僕では手が出せない。カプセルホテルでも5,000円くらいする。

うん、車中泊だ。

ただ、午後10時に寝るとしてもまだ5時間ある。ずっと車の中にいるわけにもいかない。

どうしようか考えていると、不意に自分の中の気持ちに気づく。


パフェが食べたい。


ミニサイズとはいえ2日に食べただろと一瞬思ったが、食べたいと思ってしまったのだから仕方あるまい。パフェ食べたい。一人旅だからいちごを奪われることもない。いちごたっぷりのパフェが食べたい。食べたい食べたいあばばばば。

いちごパフェの亡者となった僕は、スマホで「すすきの パフェ」と検索。さすが都会、出るわ出るわ候補店が。

しかし、どこも値段がたっかい。

こういうところで変に躊躇しちゃうんだよなぁ。パフェ一つで3,000円とか、かなり痛いのだが。

こんな感じであーだこーだつぶやきながら、行く店を決めた。そして、その店に向かった。

そして、その店の前を素通りした

アルロンあるある、【いざ店の前に来ると日和ひよって避ける】が発動した。パフェ食べたい欲も、到着と同時に消滅した。なんだそりゃ。


その後は、牛丼食べに行って、ネットカフェでYouTube観ながら時間をつぶした。旅行先の時間の使い方としては赤点だ。これは追試ものだ。あーあ、またすすきのに行かなければならないじゃないか。あー、まいったなー。いつ行こっかなー。


(続く)

※アルロンの累計運転距離(概算):418km




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