自分の「笑い」を形成するもの【#自分語りは楽しいぞ】
お笑いの賞レースを観ることがある。当然ながら、優勝者が必ずしも自分の好みに合ったものとは限らない。結局のところ、こういうのって審査員の好みだよなぁと思う。
じゃあ自分の好みってなんだろう? 自分が「面白い(funnyの方)」と思うものって、なにがあるんだろう? 意外とわかっていないのではないか。
コメディ系物書きの端くれとして、自分のお笑いセンスの源というか、「なにが自分の中のお笑い要素を形作っているのか」について考えてみる。
◇
1.「芸能人」から考える。
お笑いは割と好きだと思う。ただ、自分のことを棚に上げて辛口評価をしがちなので、いわゆる「お笑いにうるさい」人種と自覚している。わーわー!
好きなお笑いタレントを述べていくとキリがないので割愛するが、笑いに大切なのはツッコミだと思っている。どんなにボケ倒しても、ツッコミが悪ければ笑いの力は半減する。
というわけで、個人的にツッコミが上手だと思うお笑いタレントを挙げていく。
上田晋也(くりぃむしちゅー)
小峠英二(バイきんぐ)
後藤輝基(フットボールアワー)
澤部佑(ハライチ)
サンドウィッチマン
千鳥
(五十音順)
基本的に勢いだけのツッコミが好きではない。むやみやたらに叫ぶようなツッコミは、雑に思えてしまう。上記の人たちの中にも叫ぶ系のツッコミをする人はいるが、出しどころが上手いと思う。
あと、司会をしている人が多い気がする。司会は、話を振ったり掘り下げたりするので、「自分が自分が」の人には務まらない。そういう部分にもお笑い力の高さを感じているのかもしれない。
そして、僕は大好きなKinKi Kidsからも笑いを学んだ。「堂本兄弟」や「KinKi Kidsのブンブブーン」といった番組での彼ら二人は、非常にゆるい雰囲気であり、そのゆるさから来る面白さがあった。
ライブMCも、むしろそれがメインなのではないかと思うくらい面白く、そして長い(褒めてる)。
そんなわけで、僕の中でのKinKi Kidsの二人は「かっこいいアーティスト」であると同時に「関西のおもろい兄ちゃんたち」でもあるのだ。
2.「漫画」から考える。
笑いの要素として、非常に参考にしている漫画がある。
それも、二つ。
一つは、篠原健太先生の「SKET DANCE」。
学園ドタバタコメディ系のジャンプ漫画だ。シリアスな話や感動するシーンもたくさんあるのだが、日常のやりとりがすごく面白い。ちなみに全巻持ってる。
メイン3人(ボッスン、ヒメコ、スイッチ)の笑い的な立ち位置が
ボッスン:ボケもツッコミもする
ヒメコ:基本ツッコミ
スイッチ:基本ボケ
となっていて、これがいい塩梅で回る。
(物書きのくせに)うまく説明できないのが歯がゆいが、じわじわ来るお笑い力が魅力的な漫画と言える。
もう一つが、彩花みん先生の「赤ずきんチャチャ」。
姉が好きで読んでいた、りぼん漫画だ。姉が全巻持っていて、何年か前に譲ってもらったのだが、紛失してしまった。
こちらも学園要素があり、主人公・チャチャを含め魔法使いが数多く出てくるので、一層ハチャメチャ度が高い。それでいて、無理なく笑いを届けてくれるのだからすごい。
オノマトペや絶妙な言葉遊びがクセになる、「これほんとに少女漫画か?(褒め言葉)」と思えるくらいとても好きな作品。
3.「ゲーム」から考える。
お笑いのゲームというものは、僕の知る限りでは存在しない。
が、「逆転裁判」シリーズは、主にネーミングで参考にしている。
特筆すべきは、木住 勉という腹話術師とその人形・リロのコンビ「ベンとリロ」。これは、英語で腹話術のことを「ventriloquism(ベントリロキズム)」と呼ぶため、
ベントリロキズム→ベンとリロ木住
となったらしい。
ものすごくこだわりのある、素晴らしいネーミングだと思う(ちなみに、自分の創作でも利用させてもらった)。
「ソーシャリー・ヒットマン」シリーズの根来内 弾といった由来に沿ったネーミングは、間違いなく「逆転裁判」シリーズの影響である。
◇
昔は「面白くない」の代名詞だった僕だが、ありがたいことに「(特にnoteが)面白い」と言っていただける機会が増えた。
それは、「面白くない」と言われた悔しさをバネに、自分なりにお笑いを研究してきた結果かもしれない。
これからも、くだらなくてしょーもない、でも少しは笑える文章を書いていく所存である。
読んでくれる、すべての人のために。
ただし、「なんか面白いこと言って」などとほざきやがる輩、てめーはダメだ。
本記事は、みくまゆ姐さんこと【みくまゆたん】さんの企画【#自分語りは楽しいぞ】の応募記事です(なんかクレヨンしんちゃんのタイトルみたいだ)。
「自分語り」って、意識するとなかなか書けなくてですね。じゃあどうしようかと考えたとき、「一応コメディ系の物書きとしてやっているけれど、自分はどんなものをお笑いとして取り入れているんだろう?」という疑問にたどり着きました。
みくまゆ姐さん、素敵な企画をありがとうございました!