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No.02 『企画』
著者:高瀬淳也 発行日:2021/8/1
おすすめ度:★★★
「企画」というタイトルに惹かれ、この本を手にしました。
しかし読んでみると、この本は「企画」よりもスケールの大きい「人生」に関する本であると気づきました。
著者の高瀬さんも、本書について『この本は「企画」を「人生」と読み替えられます。』とまとめています。
豊かな人生を歩みたい。挑戦者であり続けたい。と想う人間が持つべきマインドセットが本書には詰まっていると思います。
著者・高瀬敦也について
元フジテレビ社員のコンテンツプロデューサー。フジテレビ在籍時は、「逃走中」「ヌメロン」「有吉の夏休み」などを企画。
動画プロデュースするYouTubeチャンネルは、開設半年で登録者数10万人を突破。
実績からも分かる通り、「企画」のスペシャリストです。
アイデアは世に出さなければ価値がない
アイデアは、世界中のあらゆる場所で、常に生まれ続けています。
しかし、そのほとんどが誰にも認識されることなく、消えていきます。
誰のどんなアイデアであろうと、世に出ないアイデアには、価値がありません。
『アイデアは「世に現れたときに価値を生むもの」で「可視化された価値が企画」』です。
誰かに共有されてこそ、アイデアは企画になり、価値あるものに変わります。
だからこそ、脳内に描いたイメージはひとつでも多く、誰かに共有してください。
共有しなければ、その価値は明らかにならないまま、消えてしまいます。
『「やったこと」の結果はひとつ』。しかし、『「やらなかった」ことの可能性は無限大』です。
後悔のないように、全てのアイデアをアウトプットする。その習慣が、まずは大切です。
企画=決めること
「企画」とは何か?定義を考えてみてください。
普段何気なく口にしたり目にしている単語ですが、定義と言われると難しいですよね?
高瀬さんは、「企画」を「決めること」と定義しています。
いつ何時も人間には無数の選択肢があります。
例えば、今何をするか?
あなたには、ご飯を食べることも、寝ることも、SNSを見ることも、勉強することも、無限の選択肢があったはずです。
その中で、あなたはrkt booksのnoteを読むという選択を自ら決定しました。
やる前から「良いアイデア」と分かっているものなどありません。
企画の成功には、タイミングや運がつきものです。
だからこそ、全てやってみないとわかりません。
だからこそ、「やることを決める」。
これが企画なのです。
そう考えると、あなたが日々の生活で、やると決めていることは、全て企画です。
あなたは「あなたの人生を企画している」のです。
つまり、あなたの人生も何でも企画になるということです。
企画は、何も難しいことではありません。
とりあえず、決めて、実行することから始めましょう。
意外と同じことを考えている人はいる。思い切れ!
企画は、伝わらなければ意味がありません。
だからこそ、伝わらないのではないかという不安が、決めて行動することを躊躇う理由になることがあります。
その結果、当たり障りのない、誰にでも伝わる丸い企画を選択してしまうのです。
それでは、相手の心に刺さる企画にはなりません。
周りの100人や1000人に伝わらなくても、世界を見渡せば、自分と同じことを考えている人は意外と多いものです。
仮に、1万人に1人にしか伝わらなくても、日本国内には1万2000人もの理解者がいる計算になります。
やってみないとどれくらいの人から共感を得られる企画かは、わかりません。
だからこそ、まずは「思い切る」ことが大切です。
企画のゴール・期間を最初に決める
「企画を世に出すこと」と「企画を実現すること」は分けて考えた方がいいです。
「どこまでが思い描いた企画」なのかを明確にする必要があります。
年1回のイベントなのか、それとも10年後に確固たる地位を築くイベントなのか、それだけで仕掛けやプロモーションが異なってきます。
「企画の実現」=「思い描いた企画の実現」がどのようなものなのか。
それを明確にすることで、仲間とのコミュニケーションも取りやすいですし、企画に対する心持ちが変わるでしょう。