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不安型愛着スタイルの人のメンタルの守り方
私のところには日々、「相手のことを考えすぎて疲れてしまう」「嫌な思いをしているのに関係を切れない」「どうしても相手の気持ちが気になってしまう」「執着してしまう」といった悩みが寄せられます。
特にnoteで自立系女子と名付けているような方からは「仕事では自立しているのに、なぜかパートナーシップや恋愛関係では振り回されてしまう」「依存したり執着しちゃう」というご相談をよくいただくんですね。
心理学者のジョン・ボウルビーは「人は誰しも、他者との安定した愛着関係を求める本能を持っている」と指摘しています。
愛着とは、正確には「幼少期に養育者との間で育まれる心理的な絆」「私は愛されるという感覚」のことですが、そういった「信頼し合う」「愛し合う」という繋がりへの欲求は、大人になっても当然続いていくものなんですね。
つまり、誰かとの関係を大切にしたい、誰かと繋がっていたいという気持ちは、人間として当たり前のものなんです。
でも、その気持ちがあまりに強すぎたり、拗れた形であらわれると、かえって自分を傷つけてしまうことになります。
例えば、相手が冷たい態度を取っても「私が悪いのかも」と自分を責めたり、相手が心ない言葉を投げかけても「きっと私への愛情表現なんだ」と解釈を歪めたり。
「私が良い子でいればいいんだ」「私がもっと良い女ならいいんだ」という考え方をしてしまったり。
そうやって自分の心を削りながら関係を続けていく。
これには、実は愛着スタイルというのも関係しています。
愛着スタイルは、先程のボウルビィが提唱した愛着理論をベースに、後にメアリー・エインスワースなどの心理学研究者が発展させていった考え方でして、平たく言えば「他者との関わり方のパターン」のことを指します。
エインスワース以降色々な「愛着スタイルの型」が提唱されたんですけれども、
今では安定型、回避型、不安型、混乱型の4パターンがあるというのが定説です。
「依存しがち」「執着しがち」という人は、不安型愛着スタイルなことが多いですね。
幼少期に「見捨てられ不安」を抱えた経験がある人だったり、親からの愛情の「一貫性」が無かった人は、大人になってからも「相手に嫌われたら終わり」「一人になったら生きていけない」という強い不安を持ちやすいんですね。
そのため、たとえ相手が自分を大切にしてくれなくても、必死にしがみついてしまう。
でも、本当に大切なのは「自分を大切にできる関係」なんです。
あなたを否定する人、あなたを傷つける人、あなたを雑に扱う人との関係に執着する必要はありません。
そういう関係から距離を取ること、それは「逃げ」でも「負け」でもないんです。
むしろ、それは自分を守るための健全な選択と言えます。
なぜなら、メンタルヘルスの観点からも、常に緊張や不安を強いられる関係を続けることは、心身に大きな負担をかけることになるからです。
特に「不安型愛着」の傾向がある人は、相手の些細な態度の変化に敏感に反応してしまい、常に「見捨てられるかもしれない」という不安を抱えながら生きることになりますよね。
それはとても疲れる生き方です。
大切なのは、「私を大切にしてくれる人」との関係を育んでいくこと。
そして、そうでない人とは適度な距離を保っていくこと。
それは決して「自分勝手」なことではありません。
もちろん、これは一朝一夕にはいきません。
長年築いてきた関係性のパターンを変えていくには、時間もかかるし、途中で迷うこともあります。でも、少しずつでいいんです。
今日より明日、明日より明後日、ほんの少しずつでも自分を大切にする選択ができればいい。
例えば、「この人との関係は私を疲れさせるな」と感じたら、すぐに連絡を返さなくてもいい。
「この人といると自分を見失いそうだな」と思ったら、距離を置いてもいい。
そういった小さな選択の積み重ねが、やがて大きな変化につながっていきます。
もちろん、根源的にはいつもお話しているように親子関係と向き合うなども大切ですので、余裕ができたら行ってみてください。
結局のところ、健全な恋愛やパートナーシップというのは「お互いを大切にできる関係」なんです。
一方的に与えるだけ、あるいは一方的に奪われるだけの関係は、決して長続きしません。
だからこそ、「私を大切にしてくれる人だけを大切にする」という考え方は、とても重要なんですね。
それは利己的な選択ではなく、むしろ自分と相手、双方にとって健全な関係を築くための大切な基準になるはずです。
今回は以上となります。
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