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ヤブツバキをめぐる生き物どうしのつながり

椿の面白さは花だけではない!

伊豆大島ジオパークさんが運営する自然観察会イベントに参加しました。私が感じたことやガイド業に活かせることも多かったのでそういったことを軽くですがまとめています。今ちょうど花の時期を迎えるヤブツバキ、今回の観察会から学んだポイントは2点。

①花が咲いていない時期の椿を何をどのように観察するか
②ヤブツバキに関わる生き物

しっかりと学べる2時間のフィールドワークでした。今回の講師は長谷川雅美名誉教授、長谷川さんからは普段から色々とお話を伺う機会が多いのでとても楽しみにしていました。

散策ルートは郷土資料館〜大島空港沿いのヤブツバキ間を歩いて散策。道中では見るポイントや解説などもしてくださりあっという間の2時間でした。

空港側のヤブツバキ

観察中は手で触れ、目で見て、匂いを書いだり、耳で聞いてと5感をフルに使うような内容でした。手で触れるのは葉がつるつるだとかギザギザしているとかの違いを知るのに使うといい、匂いを嗅いで葉の種類の違いを見極めるなどただ解説を聞いてめぐるだけではない工夫が含まれていて夢中になれました。

まずはヤブツバキの枝と芽に注目。芽は2分化することがあり葉になる芽と花になる芽があります。枝は芽鱗痕という痕跡を観察し枝がどれだけ伸びたかがわかるポイントを教えていただきました。実際に枝をしっかり観察して見ると発見できるのでここからどれだけ伸びたかなどが予測できます。これはよく見て慣れていく必要がありますね。どこから伸びてるか解説を聞いてから観察すると他にも探してみたくなりますね。

芽鱗痕

花にも少し注目。
ヤブツバキは原種の椿なので人間と同じように木ごとに大きさや花の色、咲くタイミングなどが違います。芽が蕾になり花を咲かせ落ちる。この様子が一本の木からも観察できとても面白いです。写真で見るとよくわかります。

少し成長
花が開き始め
開花
鼻が落ちた跡
地面にぽとり

椿と生物の関わりですが特にメジロやヒヨドリといった鳥との関係を説明してくれました。椿は受粉をするのに虫ではなく多くは鳥で受粉をします。このような花を鳥媒花と呼びます。椿が花をつけるにはこの鳥たちの助けがとても重要となるのがここからわかります。さあ、鳥の気持ちになって受粉をしてみましょうと長谷川さんが取った行動がとてもユニークでした。自分の鼻を花につけて花粉をつけて受粉をしていました。この様子を見ていてこれこそフィールドでやるべきことだ!と感動しました。ここまでやってくれると皆さんの心をしっかり掴めますね!私もいつか実践してみます!

ヤブツバキの下で
鼻に花粉が付いてます

今回の観察会では道中全て動植物が繋がっているということを学べました。長谷川さんの知識の深さがあってこそですが観察の仕方や見せ方などはとても参考になりました。今後の私のガイド活動にも活かしていこうと思います。ここくらいでまとめておきます。w

鳥の鳴き声を見分けたりする耳を使った観察は色々と広がりがありそうだな〜と考えながら聞いてました。

ではまた。
かんちゃん

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