リーダーズ美ジネス④　女性よ、社長になりなさい。

「私は社長になる気はありません。」
私が社外役員を務めているある会社の指名報酬委員会で、
女性の役員と面談したときのことです。

彼女のプレゼンテーションを聞いた後、
同じ社外役員の男性が
「将来社長になる気はありませんか」と
彼女の能力を高く評価して尋ねたのです。

そんな器ではありません、と謙虚なのですが、
一方で会社の将来の姿については熱弁をふるっていました。
その思いだけで十分資格ありなんですけどね。

どんな山でも頂上にいるのと、9合目にいるのでは、
景色が大きく違います。
頂上は360度の視界の中で、判断がくだせます。
もちろん、判断が間違っていれば、
360度からの突風をひとりでまともに受けなければなりません。
でも、成功したときは、
暖かい太陽の光を全身で受けることができるのです。

女性たちにぜひ、この頂上に立ってほしいと思っています。

判断力がここで培われます。
視野がひろがります。
心も豊かになります。
良き人々とも出会えます。

私が英国の自然派化粧品ザ・ボディショップの
社長になったのは49歳の時でした。
はじめての社長業でしたが、
沢山の社長経験者に助けられて、
多くのことを学ぶことができました。
本当に景色が違いました。

ひとつだけ、寂しいことがあるとすれば、
社長は会社の中で、
孤独に慣れなければいけないということくらいです。
情報を集めても、最終的に決めるのはひとり。
最終的に責任を取るのもひとり。
その覚悟がありさえすればいいのです。

女性たちよ、社長になることを恐れることなかれ。
明るい未来をつくるためにも、
頂上に立つ女性たちが、今求められてるのです。

どこかで誰かが通る道、
どうせなら、自分で通ってみましょうか。

今日もいい日でありますように。