悪くないな、現代。
Googleフォトの「1年前」というタブ。
マスクをつけながら友達と行ったユニバーサルスタジオジャパンでの写真が並んでいる。この時はまだ感染病なんてすぐなくなるだろうと思っていた。
大学生のこの時期に遠くへ行けない、催しが開けない、付き合いたてなのに東京デートは一度きり、そしてこれまでまちで活動する時に大切にしてきた「対面の魅力」というようなワードが否定された感覚、もう個人的には嫌なことしかない。そんな1年。
それでも最近ふと気が付いたこと
「あれ、案外悪くないな現代。(良くもないけど)」
私は今、千葉県の館山市にいる。いわゆるワーケーションのような形で、リモートで企画を進め、たまにこっちでも働かせてもらいながら、暮らしている。きっとこんな状況にならなければ出会えなかった人たちがいる。できなかった事がある。そんなことが、やっと俯瞰して見えてきた。
さらにはいままで自分がやりたかったこと
「身近な地域の面白さに気づいてもらいたい」
「近くで採れた野菜を手軽に食べたい」
「場所に縛られずに生活したい」
みたいなことが、今の時代にフィットしている?ということに気付いた。
これまでは単なる私の好み、でも移動が制限される現代、リモートワークなども一部では可能になりつつある現代、どちらにせよ「暮らし」の重心が重くなるいま、「転換期」のいま、うまく価値付けがしやすくなっているのではないか?と。
そう気づけばもう良い面ばかりが見えてくる。
秋に行かせてもらったみかん園の援農も、それに伴ってやった販売イベントも、いま進めている農家さんと飲食店を盛り上げるマルシェだって「新型コロナウイルスの影響で」という言葉を切り口に、いままで出会うことのなかった共感してくれた人たちとのコラボが生まれていた。初めて知る世界があった。
5月にはじまった深夜の配信番組「よこかし」も、秋に撮影した映画制作も、ぜんぶ、今だからこそ出来たことなのだと。
わざわざ遠くに行かなくても、非日常の面白さは身の回りに溢れているだろうし、そもそも面白さなんてなければ自分たちで生み出せばいい。生産と消費の間だってもっとシンプルに地域で循環してくれたらいい。無理して職場や学校に行かなくていい、空いた時間には自分を見直したい。好きな土地で暮らしたい。それがすこしだけ社会の価値観にも広がりつつある気がする。
もちろんそうなれない立場なこともあるだろうけど、でも限られた人生ならいまの状況をポジティブに生きるしかない。
「進まないことをやっても仕方ない」と、いくつもの企画書が消えてしまった。
それでも今、冷めた気持ちがちょっとずつ加熱しはじめている。今だからできることをやろう。だから「案外悪くないな、現代!」と言いながら進んでいこうという決意表明もこめて記しておきますここに。
そして余談ですが、ぜひいろいろな方の「悪くないな現代」を聞いてみたい!!ちょっと前向きになれた気持ちや、今だからこそこれをやりたい、ということなど、あればぜひ「#悪くないな現代」で。
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