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あのこ
2019年8月15日 15:26
駅から降りた瞬間、肌にじめっと纒わりつく暑さと道路に響く蝉の声、心を灰色に沈めるその光景とは裏腹にもくもくあがる入道雲とやけに明るい空にうんざりしながら、十分近くの時間をかけ、重たい荷物とスーツケースを持って家に運ぶ。ごそごそと手こずりながら財布から鍵を出し、家のドアを開けると相変わらず狭くてなんとなく埃っぽい部屋が迫ってきて、重たい荷物を置いてから急いでシャワーを浴びようと蛇口をひねると、ど